「SI Object Browser」(公式Webサイト)

システムインテグレータは、同社のデータベース開発支援ツール「SI Object Browser」において、生成AIを用いた開発生産性を向上させる新機能を搭載する「SI Object Browser for Oracle 24」および「SI Object Browser for Oracle ReadOnly Edition 24」の販売を2024年1月10日から開始する。

○生成AIを活用しSQL生成や加工、構文エラーチェックも可能に

「SI Object Browser」は、GUIインターフェイスで主要データベースのテーブルの閲覧、SQL編集と実行、各種オブジェクト作成、デバッグなどを行う機能を提供しデータベースの効率的開発を支援するデータベース開発支援ツール。今回、同社はMicrosoftのAzure OpenAI Serviceを利用した生成AI機能を強化した最新バージョン「SI Object Browser for Oracle 24」と「SI Object Browser for Oracle ReadOnly Edition 24」のリリースを発表した。

搭載されるAI機能は生成AIによるSQL生成機能と加工機能、構文エラーのチェック機能の3つでSQL生成機能では右サイドメニューのAIブロックから日本語プロンプトで指示を入力することでSQL文を生成。SQL加工機能ではデータ置換、型変換、データの切り取りといった加工作業をプロンプトの入力だけで実行できる。

日本語プロンプトでSQL文生成(同社資料より)

入力したSQLの構文エラーチェック機能も実装され、すでに搭載されているSQL整形機能と合わせて使うことで開発作業を効率的に行える。AI機能以外ではデータベースに対する複数の命令をまとめたストアドプログラムと同じように、イベントに反応して実行されるトリガーでも、テスト実行およびデバッグ操作が可能になる。

AIによる構文エラーのチェック機能(同社資料より)

また、便利な機能としてテーブル画面のデータタブの列コメントを設定した文字列に切り替える機能が追加。英文表記を日本語に切り替えることで誤読ミスを減らすといった利用法が提案されている。ほか、Oracle Database 12c以上でのVARCHAR2型の拡張表示への対応、エクスポート画面での圧縮・並列パラメータへの対応など機能改善が行われている。同社では、シリーズ主力製品「SI Object Browser for Oracle」に要望の多かった機能を搭載したことで売上向上を見込んでおり、シリーズ全体で3年間約25億円の販売を想定している。