ユナイテッドの補強は失敗? 不振続く“163億円FW”とブライトン三笘を元英代表が比較「たった5億円で契約」
コール氏がユナイテッドFWアントニーに痛烈な意見
イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドは、今シーズンのプレミアリーグで6位となっている。
昨季は3位でシーズンを終え、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したが、今季は苦戦中だ。そんな古巣について元イングランド代表FWアンディ・コール氏は、補強の失敗を指摘している。英紙「メトロ」が報じた。
ユナイテッドのブラジル代表FWアントニーは、オランダ1部アヤックスから2022年8月にユナイテッドに加入した。今年8月には元恋人に対するDV疑惑が報じられて、ピッチ外で話題となっているが、肝心のピッチ内では今シーズン公式戦12試合に出場したものの、得点とアシストは記録していない。
ユナイテッドはアントニーを獲得するため、昨夏の移籍市場でアヤックスに1億ユーロ(約163億円)を投じたが、コール氏は川崎フロンターレから270万ポンド(約5億円)で加入したブライトンの日本代表MF三笘薫を比較対象として、アントニーの移籍金に活躍が見合っていないと指摘した。
かつてユナイテッドのFWとして活躍したコール氏は「もし、私がアントニーとプレーしていたら、怒り狂っていただろう。センターフォワードとして、アントニーのようにゴールライン際まで突き進んでクロスを入れないような選手とプレーすることになったら、頭をかきむしることになる。ストライカーは、クロスが必要なんだ。特にプレミアリーグでまだ得点を挙げられていないFWラスムス・ホイルンドのような選手はね。アントニーは左足でカットインした時、10回中9回、彼はシュートを打つ。ホイルンドがアントニーからのチャンスを得る唯一の方法は、相手GKが距離のある位置からのシュートを弾いた場合だけだ」と、アントニーのプレーからチャンスを作れていないと主張した。
さらに「私は時々、アントニーの強みはどこにあるんだと自問自答する。彼は相手を抜くわけでもなければ、チャンスを作るわけでもなく、得点も挙げていない。彼の強みはなんなんだ? 私たちは彼に莫大な移籍金を払った。ブライトンを見れば、三笘のような選手とたった270万ポンド(約5億円)で契約している。そうなるとブライトンが三笘の獲得に動いている時に、8600万ポンド(約163億円)を投じてアントニーを獲得したユナイテッドは、同じ移籍市場にいないのではないかとさえ思ってしまう。この10年間の補強を見返しても、私たちは選手たちの獲得に、別のクラブでは支払わなかっただろう金額を支払っている。マンチェスター・ユナイテッド税か何か知らないけれど、それを続けるわけにはいかない」と、持論を展開した。
そして「アントニーが、苦しいシーズンを過ごしていることは理解する。舞台裏でいろいろなことがあったことも分かっている。だが、それを差し置いてもサッカーをプレーするのは、彼の仕事だが、そこで彼がチームに何をもたらしたかは理解できない。シーズンを通じて向上しなければ、何が起こるかは分からない。どこまで付き合うか、あとは監督次第だ」と、エリック・テン・ハフ監督が見限る可能性についても言及した。(FOOTBALL ZONE編集部)