久保建英の放ったシュートで相手にハンド疑惑?【写真:ロイター】

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ソシエダがベンフィカに1-0で勝利

 スペイン1部レアル・ソシエダは現地時間10月24日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第3節でベンフィカと対戦し、1-0で勝利した。

 先発出場した日本代表MF久保建英はクロスバー直撃のシュートを放つなど、右サイドで存在感を発揮。そのなかで、スペイン紙は久保の放ったシュートによる“ハンド疑惑”を、「現代のサッカー界では議論の余地がある」と取り上げている。

 議論となっているのが、0-0で迎えた前半34分の場面だ。パスを受けた久保が相手選手のチャージを振り切り、ドリブルでペナルティーエリア内に侵入。左足を振り抜いた際、ブロックに入った相手DFアントニオ・シウバの左肘に当たり、そのままクリアされた。久保は主審に対し、ハンドをアピールしたものの、抗議は実らず、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もないまま試合は続行となった。

 その後、ソシエダは後半18分にMFブライス・メンデスが決勝点をマークし、試合は1-0で競り勝った。ゴールに関与することはなかった久保だが、同22分にカットインから強烈な左足のシュートがクロスバーを直撃するなど、右サイドで相手守備陣の脅威となっていたこともあり、マン・オブ・ザ・マッチに選出されている。

 そのなかで、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」は「ソシエダがハンドで2つのPKを要求」と見出しを打ち、該当シーンに注目。久保が演出したハンド疑惑の直前にも、DFアマリ・トラオレのクロスが相手DFニコラス・オタメンディの腕に接触したが、こちらも確認が入らずに流された事態を受け、「ソシエダが怒りの抗議を訴えるも、主審はどちらもハンドを犯していないと考えた」と取り上げている。

 久保のシュートの場面に関しては「ゴールを狙った日本人のシュートは相手CBの左腕と脇腹に当たった。現代のサッカー界では議論の余地がある。欧州大会よりもスペインのほうが(こういったハンド疑惑は)物議を醸すことになるが、明確というわけではない」と指摘している。

 仮にVARが介入したうえでハンド判定とならない可能性も十分にあったわけだが、それでもVARの確認すら施されないとなると、選手やクラブは納得いかない部分も大きいかもしれない。(FOOTBALL ZONE編集部)