冴まくった阪神・岡田監督の交代のタイミング 球界OBは「絵に描いたような采配」と絶賛
岡田監督の采配がピタリとハマり、巨人との３連戦を３連勝で終えた(C)KentaHARAA/CoCoKARAnext
阪神は８月10日の巨人戦に勝利して破竹の7連勝となった。2位広島とのゲーム差を5.5まで広げて優勝に向けて突き進んでいる。
巨人との3連戦は8日と9日ともに先制したが、10日の試合は巨人に先制を許した。また、巨人先発の戸郷翔征を打ち崩せずに厳しい試合展開となった。
【動画】岡田監督の采配ズバリ！代打の原口文仁が初球を叩いてダメ押し２ランを放った場面
それでも、7回表の先頭のノイジーがツーベースで出塁すると、代走で俊足の島田海吏を送る。次の梅野隆太郎の送りバントが戸郷のフィルダースチョイスを招いてチャンス拡大。木浪聖也の打席で戸郷が一塁に牽制するとファーストの中田翔がボールを弾いてしまい、その間に三塁ランナーの島田が生還して同点。それでもギアを入れ直した戸郷に対して、木浪、才木浩人ともに打ち取られる。2アウトになったが、近本光司が真ん中のストレートをライトスタンドに運んで逆転に成功。そのまま逆転を許さずに勝利を飾った。
この試合では島田の代走投入もそうだが、岡田彰布監督の采配が冴えに冴えた。
特に8裏に坂本勇人のホームランで1点差に詰められ、1アウト一、三塁のピンチで中田を迎えた場面は圧巻。才木から代わった加治屋蓮は中田から三振を奪い、次の秋広優人の打順で岡田監督は島本浩也にスイッチ。すると原辰徳監督もすかさず岸田行倫を代打として起用するが、サードゴロに仕留めてピンチを脱する。同点も仕方ないという場面を細かい継投で乗り切った。
岡田監督の名采配はこれだけではない。9回表から鈴木康平が登板して四球で木浪が出塁して1アウト一塁になる。島本の打順に代打で糸原健斗を送ると原監督も高梨雄平に交代。この継投に岡田監督は代打の代打として原口文仁を打席に立たせる。そして、原口は初球を叩いてダメ押しとなる２ランを打って勝負を決めた。
プロ野球解説者も岡田監督の勝負勘のすごさを絶賛していおり、現役時代に大洋（現DeNA）で活躍した高木豊氏は自身のYouTubeチャンネルで、高木氏は岡田監督がズバズバ采配を当てたことに「絵に描いたような采配」と絶賛。続けて、「巨人も手を打たなきゃいけないんだけど、ことごとく裏目に出てんだよね」「これが今のチーム力の差なのかなっていう感じもする」と阪神と巨人の力の差を感じた3連戦になったと口にした。
巨人との3連戦はどの試合も一方的な展開はなく、いずれも競り勝った試合ばかり。高木氏が指摘する通りチーム力の強さを感じる内容となっており、阪神の勢いは今後も止まらなさそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
