最大野党・国民党、総統選に暗雲 党内で候補差し替えの声/台湾
(台北中央社)来年1月に実施される総統選に向け、野党・国民党の候補、侯友宜(こうゆうぎ)新北市長の差し替えを求める声が党内から上がっている。
先月中旬の世論調査では、第三勢力である民衆党の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長が支持率33%で初めてトップに躍り出た。与党・民進党の頼清徳(らいせいとく)副総統が30%で続き、侯氏は主要3候補で最下位の23%だった。
世論調査を実施した大手テレビ局「TVBS」は、政界のセクハラ問題に加え、新北市の幼稚園で園児が中枢神経抑制薬を飲まされていた疑いが浮上したことに言及し、これらの問題が全国的に関心を集める中、選挙情勢に影響を及ぼしたと分析した。
この結果を受け、国民党の朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)は、新北市政府は幼稚園の問題について早期の真相究明を目指すべきだとした上で、侯氏陣営は巻き返しを図る必要があると指摘した。
党中枢は侯氏の差し替えの可能性を度々否定しているが、党内では出馬を目指していた鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏や2020年の前回総統選を戦った韓国瑜(かんこくゆ)前高雄市長を推す声もある。
国民党は23日の党会合で総統選の候補者を正式に指名する見通し。党関係者は、党内の足並みをそろえるには侯氏が自身の力で支持率を回復させるしかないとの見方を示している。
▽与党・民進党は16日に決起集会
一方、民進党は16日に決起集会を予定している。戒厳令下の1986年に党の結成式が行われた台北市内の老舗ホテル「円山大飯店」(グランドホテル台北)を会場に、頼副総統の他、総統選と同日に投開票される立法委員(国会議員)選の候補が一堂に会する。
(王承中、葉素萍/編集:楊千慧)
先月中旬の世論調査では、第三勢力である民衆党の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長が支持率33%で初めてトップに躍り出た。与党・民進党の頼清徳(らいせいとく)副総統が30%で続き、侯氏は主要3候補で最下位の23%だった。
世論調査を実施した大手テレビ局「TVBS」は、政界のセクハラ問題に加え、新北市の幼稚園で園児が中枢神経抑制薬を飲まされていた疑いが浮上したことに言及し、これらの問題が全国的に関心を集める中、選挙情勢に影響を及ぼしたと分析した。
党中枢は侯氏の差し替えの可能性を度々否定しているが、党内では出馬を目指していた鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏や2020年の前回総統選を戦った韓国瑜(かんこくゆ)前高雄市長を推す声もある。
国民党は23日の党会合で総統選の候補者を正式に指名する見通し。党関係者は、党内の足並みをそろえるには侯氏が自身の力で支持率を回復させるしかないとの見方を示している。
▽与党・民進党は16日に決起集会
一方、民進党は16日に決起集会を予定している。戒厳令下の1986年に党の結成式が行われた台北市内の老舗ホテル「円山大飯店」(グランドホテル台北)を会場に、頼副総統の他、総統選と同日に投開票される立法委員(国会議員)選の候補が一堂に会する。
(王承中、葉素萍/編集:楊千慧)