フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さん。

そんな志麻さんのレシピには、いつもの料理が簡単においしくなる工夫が満載! 今回のレッスンテーマは、お弁当にもぴったりの「鶏手羽のクリーム煮」です。

【写真】生クリームは仕上げ直前がポイント!

志麻さんの「鶏手羽のクリーム煮」。焼き目のアクセントをプラスして

子どももよろこぶ「鶏手羽」。ここでは、鶏手羽を使ったごちそう感たっぷりの絶品クリーム煮のコツとレシピを志麻さんに教えてもらいました。

<ポイント1>煮込みは肉を焼いてから煮る

肉の焼き目には、香ばしさと独特のうま味があります。このうま味を煮込みにプラスすると、なんとも奥行きのある味わいになるのです。焼き目をつけるポイントは、とにかく動かさずに、じっと待つこと。わざわざひっくり返さなくても、香ばしい香りで、素材がいい頃合いをちゃんと教えてくれます。

<ポイント2>下味をしっかりつける

下味をしっかりつけるのも忘れずに。塩分がスープに溶け出すことも考えて、肉の重量の1%以上は塩をふりましょう。塩でうま味が凝縮された肉が、焼き目という香ばしさをまとう。その味わいが、スープにまんべんなく溶け出すイメージです。

●鶏手羽のクリーム煮

【材料(4人分)】

鶏手羽先 12本
塩、コショウ 各少し
小麦粉 大さじ2
ニンジン 1本
タマネギ 1個
ニンニク 1/2かけ
サラダ油 大さじ2
A[白ワイン3/4カップ 固形コンソメスープの素1個]
生クリーム 1/2カップ
温かいご飯 茶碗2〜3杯分
バター 15g
インゲン(ゆでる) 適量

【つくり方】

(1) 手羽先は塩、コショウで下味をつけ、全体に小麦粉をまぶす。ニンジンは1cm厚さの輪切りにする。タマネギはくし形切りにする。ニンニクは半分に切る。

(2) 深さがある大きめのフライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、(1)の手羽先の両面をこんがりと焼く。油がたりなくなったら残りをたして焼く。

(3) (2)に(1)のニンジン、タマネギ、ニンニクを加え、炒め合わせる。Aを加えて強火にし、水(分量外)をひたひたになるまで加える。煮立ったらアクを取り、フタをせずに弱火〜中火で30分煮る。煮汁が1/3程度まで煮つまったら、生クリームを加え、味をみてたりなければ塩、コショウ(各分量外)で味をととのえる。

(4) ご飯にバターを加えて混ぜ、器に盛る。(3)をかけ、インゲンを添える。

【ポイント】

生クリームや牛乳は煮立てると分離してしまうので、仕上げ直前に。

計量単位は1カップ=200ml、大さじ1=15ml、小さじ1=5ml、1合=180mlです

『志麻さんのベストレシピ 料理のきほん編』では、「これだけは覚えておいてほしい」という志麻流“おいしい”をつくる20のルールを紹介しています。

また、現在発売中の『à table SHIMA vol.04 春号』(扶桑社刊)では、タサン家のデイリーごはんレシピをたっぷり掲載。定番料理やフランス人も大好きなジャガイモレシピ、新タマネギやアスパラを使った春レシピなど、楽しい特集が盛りだくさんです。