暑い夏に『天丼てんや』の天丼をさっぱり楽しむための裏ワザとは？

2023年6月18日 10時50分

食楽web

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　もうすぐ今年も夏がやってきます。暑い日は食欲が落ちて、食事も軽いものを求めがちですが、その一方で、夏バテ予防に栄養たっぷりで、スタミナのつく料理をしっかり食べて健康維持に努めたい季節でもあります。

　そんななか、天丼専門店『天丼てんや』から、夏に最適な天丼が出たらしい、との情報をキャッチしました。それが2007年以降、夏の定番メニューとして期間限定で販売されている「たれづけ大江戸天丼」。

『天丼てんや浅草店』。雷門から徒歩1～2分ほど

　夏に天丼と聞くと「ちょっと重いかなあ…」なんて思ってしまう人もいるかもしれませんが、この「たれづけ大江戸天丼」は暑い夏を乗り切るのにぴったりな天丼との噂。内容は活〆穴子や大いかに、むきえびのつまみ揚げなどがのった特製天丼で、そこにとある食材をトッピングすることで、一気に爽やかな夏仕様天丼に味変できるんだそう。

　内容を聞いて、俄然、食欲がもりもり湧き出しました。一体どんな天丼なのか、実際に『天丼てんや浅草店』で食べてきたので、その味わいをレポートしていきましょう。

豪快すぎるジャンボな活〆穴子がドーン！

「たれづけ大江戸天丼」はみそ汁付きで920円

　オーダーして待つこと数分。お目当ての「たれづけ大江戸天丼」（みそ汁付き・920円）が運ばれてきました。活〆穴子、大いか、舞茸入りのむきエビのつまみ揚げがドドンと盛られています。しかも箸休めに青じそ風味の広島菜も添えられており、ビジュアルからしてすでに豪華＆豪快です。

　今回は、この天丼をより夏らしく楽しむための重要食材だとおすすめされた「とろろ」（150円）も追加しました。これがかなり大事なアイテムなのです。

別売りの「とろろ」150円

　ちなみに、天丼といえば、ご飯に天ぷらをのせ、そこにタレをかけるのが一般的ですが、この天丼は少し違い、揚げた天ぷらをタレにくぐらせてからご飯にのせているそう。だから「たれづけ」というネーミングなわけですね。

　まずは主役とも言うべき穴子からいただきます！これ、普通の穴子ではなく、活〆穴子です。“活〆”とは、生きているうちに包丁を入れて血抜きまでする技術。これを行うことで、鮮度がグーンと長持ちするわけですね。

活〆穴子はかなりの大きさ。箸でつまみ上げるのはほとんど不可能

　その活〆穴子ですが、かなりの大きさ。箸で持ち上げるのはほぼ不可能なので、箸でカットしながらいただきます。サックリとした衣の甘辛いタレが旨い！もちろん、活〆穴子の身も期待を裏切らないふっくら感。サックリ衣とふっくら歯ざわりの相性が抜群！夏はウナギもいいけど穴子もアリだなーと改めて思った次第です。

イカはけっこう厚みがあって食べごたえあり。かすかな弾力がいい歯ざわりに

　そして「大いか」にもかぶりついてみます。けっこう厚みがあってびっくり。イカの身にはかすかな弾力があり、イカの旨みもしっかり味わえます。

　また、むきエビは細かく刻んだ舞茸とつまみ揚げにしたもの。「プツン！」と噛み切れるエビの食感がいい。舞茸は、食感はあまり感じないものの、その風味がいい仕事をしています。

むきエビは刻んだ舞茸とつまみ揚げにしています。舞茸の風味が実にイイ！

　具材の美味しさもさることながら、天ぷらの下のご飯も絶品です。タレが衣の油や食材の旨みを吸って、それがしみ込んでいるんですから。天ぷらがなくてもこれだけで十分な気になってきます。そして野沢菜や高菜とともに“日本三大漬け菜”とされる広島菜がまたさっぱりしていて口直しに最高。

ご飯には衣の油がしみ込んだタレがしっかり浸透していてこれが激ウマ！

　さてここで追加オーダーしていた北海道十勝産の「とろろ」（150円）をかけてみます。実はここからがこの天丼の見せ場。とろろをかけて食べると、麺類をすするように天ぷらもご飯もスイスイと入っていきます。天ぷらにコクも加わってこれまたウマし！ツルンとした食感に清涼感とサッパリ感まで加わって、食べやすさも倍加。これは夏でも全然イケますね。

とろろをかければア～ラ不思議！こってり感が緩和されて、スイスイと口の中に入っていきます

　天丼は夏には不向きな印象もありますが、この「とろろ」を活用する食べ方なら、十分アリだと感じました。暑さで体力が落ちそうなときに適度にスタミナ補給ができそうです。

　甘辛いタレも適度な発汗を促してくれ、逆に清涼感を得やすいです。そしてやっぱりとろろがいい仕事をしてくれます。天ぷらの衣をうまく包んでくれるので、天ぷらのコテコテ感を適度に和らげてくれるんです。これはマストでトッピングしてほしいですね。ちなみに提供期間は一部店舗を除く全国の『天丼てんや』で8月上旬までの予定だそうです。ぜひお試しあれ。

（取材・文◎松本壮平）

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