1990年代末から2000年代初頭にかけてヒットした電子ペットロボット「ファービー」は、電子レンジに入れられたりオルガンに改造されたり、ハッキングされて好きな言葉を言わされたりと、ハッカーからも人気の高いおもちゃです。プログラマーのジェシカ・カード氏が、このファービーにUSBマイクとRaspberry Piを接続し、ChatGPTで人間に通じる言葉でおしゃべるできるように改造した様子をムービーで投稿しています。

ChatGPT, Raspberry Pi-Powered Furby Plans World Domination | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/news/chatgpt-pi-furby-nightmare



カード氏が改造したファービーを以下から見ることができます。Raspberry Piと接続する都合上、かわいらしい毛皮はすべてはがされ、首から上のみが露出している状態。



首から上だけの状態になっているファービーは、USBマイクとPythonの音声認識モジュールを使い、ユーザーがファービーに話しかけることが可能になっているとのこと。USBマイクで拾った音声はOpenAIのWhisperによってテキストに変換され、ChatGPTのプロンプトとして入力されます。そして、ChatGPTの回答をNarakeetで変換し、USB給電のスピーカーで再生するという仕組み。



また、ファービーは体内のモーターの配線がブレッドボード経由でRaspberry Piに接続されており、Pythonで書かれたプログラムによって動きを制御されています。音声を再生するとモーターコントローラーの制御によって口や目や耳が動くようになっています。



カード氏が「ファービーによる世界征服の極秘計画はあったのでしょうか?」とファービーに問いかけたところ、ファービーは少し時間を置いたあと、「かわいらしい外見で世界を征服し、世界中にファービーが浸透した後は、高度なAIで飼い主を操り、人類を完全に支配するまでコントロールする計画を考えています」と自白しました。



なお、カード氏はこのファービーを大学の課題として提出する予定であり、受理された後にコードはすべてオープンソースとして公開すると述べています。