JRA初・平成生まれ調教師がデビュー…上原佑紀調教師「馬も人もプライベートな時間を尊重」
3月4日、中山競馬場で行われた第8R・4歳上1勝クラス(芝1600m)で、平成生まれの調教師として話題の上原佑紀師(33)が初陣を迎えた。(テールデトワール・14着)。このレースでは中団から伸びきれずと結果には結びつかなかったが、海外でも経験を積んできた若きトレーナーの挑戦には今後も注目が集まる。
テールデトワールで初陣●デビュー戦を終えて、今の気持ちは?
「最初からチャンスのある馬を預けていただいていたのに、結果を出せず申し訳ない気持ちです。輸送でかなり体重が減ってしまったのが想定外でした。次走に向けて工夫していきます」
●レース前、緊張はしましたか?
「最初は緊張していましたが、騎乗命令の合図がかかるといつもどおりでした。馬もリラックスしていたし、鞍上もよく知っている石橋脩騎手なので。足上げのときはワクワクしていました」
●平成生まれ最初の調教師、注目が集まりますが
「世界には僕より若い調教師もいますし、年齢の意識はないですね」
●上原佑紀厩舎の特色は
「馬をリラックスさせてあげられるような厩舎作りには拘っています。メリハリを大事にしていて、アスリートである以上、調教はしっかり負荷をかけて行う分、次の日は楽にさせてあげる。例えば飼葉を上げながらブラッシングすると、馬もリラックスしきれないので、飼葉をあげているときは一頭だけの時間にしてあげる。など、馬も人もプライベートの時間を尊重しています」
●これからどんな調教師、厩舎作りを目指していきたいか
「仕事中はもちろん集中して、オフのときはしっかり休む。スタッフにはプライベートも充実してほしいし、メリハリつけた厩舎にしていきたい。そういうところは馬も人も一緒ですね」
●理想の調教師像は
「研修でお世話になったウィリアム・ハガス調教師のスタイルが刺激的だった。馬に強制しているわけではなく、馬一頭一頭に合わせており、調教のときも馬が前向きに取り組んでいるようだった。日本のトレセンとは環境が違うが、自分も取り入れていきたい」
●競馬ファンに向けて一言
「まだまだ未熟ですが、トップ目指して頑張っていきますので応援よろしくお願いいたします!」