広島市の平和教材 米水爆実験に巻き込まれた「第五福竜丸」の記載方法変更へ
広島市教育委員会が、小学生向けの副教材で「はだしのゲン」を他の作品に変えることについて、決定の経緯を明らかにしてほしいと市民団体が要請しました。
「はだしのゲン」を削除しないでほしいと広島市教育委員会に要請したのは、教科書問題などを考える市民団体です。
市民団体 岸直人さん
「はだしのゲンを通して、平和や核廃絶をみんなで考えていけるそういう重みがあるんだろうと。」
市民団体は、はだしのゲンの削除を決定した会議や経緯が明らかでないとし、広島市教育委員会に文書で回答することを求めました。
また69年前の3月1日は、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」がビキニ環礁でアメリカの水爆実験に巻き込まれ、船員23人全員が被爆した日です。
中学3年生向けの平和ノートの改訂では、第五福竜丸についての記載はなくなりますが、第五福竜丸を詳しく学べる専用のホームページなどを教師が指導に使う資料に入れ、生徒に教える方法に変わるということです。
広島市教育委員会指導第二課 屋吉輝課長
「核保有国や水爆実験をした場所を(世界地図で)載せて、生徒に(現状を)理解させビキニ環礁の写真から第五福竜丸について紹介するような流れになる。」
平和ノートの改訂版は4月から使用される予定です。