中居正広、特別だった紅白のリハーサル！最愛の父がそこにいた
大みそか恒例の「NHK紅白歌合戦」（NHK）で、ジャニーズアーティスト（当時）唯一の記録を持っているのは中居正広だ。20年3月、同事務所を退所して独立しているが、SMAP時代の97年に最年少記録となる25歳の若さで白組司会を務めた。以降、6回にわたって大役をまっとう。07年には白組を笑福亭鶴瓶、紅組を自身が担い、51年ぶりに男性有名人が両軍の顔となった。
SMAPとしては、23回も歌手として出場。CDデビューした91年の初出場以降、計5回は最終歌唱者だった。13年には、それまで北島三郎ら演歌の大御所が務めてきた白組トリを、200万枚を売り上げたシングル「世界に一つだけの花」で初めて担った（売り上げはその後300万枚突破に更新）。ポップス系アイドルグループが大トリに起用されたのは初めてで、歌手別視聴率でも最高の数字を叩きだした。
紅白は中居にとって、特別なステージだった。最愛の父、正志さんの“恒例行事”だったからだ。女性週刊誌記者が振り返る。
「正志さんは2015年2月、およそ2年間のがん闘病の末に亡くなっています。生前、もっとも楽しみにしていたのが、息子が出る紅白だったのです。毎年必ずリハーサルを見学しにきていて、1人で歩けないほど体力が衰えた14年末にも、最前列で見守っていました。その姿を舞台から見た中居さんは、感極まって言葉を詰まらせていました」
ジャニーズ時代の後輩たちはその後、白組司会を務めた。NHK朝の情報番組「あさイチ」の名司会が評価されたV6（当時）の井ノ原快彦は、15年に初めて抜てき。アーティスト側で出演していた中居は、本番中に井ノ原に「ここまで最高だよ。全然できてる。こんなできると思わなかったよ」と声をかけている。
嵐は、グループ5人で10年から14年まで白組司会を務めた。16年に相葉雅紀、17年に二宮和也、18年に櫻井翔がソロでバトンをつなぎ、次は大野智と松本潤が期待されたところでグループは活動を休止。歌唱側としては09年に初出場しているが、この際中居はリハーサルから5人を舞台袖で見守り。不安だった面々の心の支えになった。
「SMAPにとって直近の後輩だったKis-My-Ft2は、デビューから9年目突入となる19年にようやく初出場。SMAP解散後の中居はリハからNHKホールに来て、パフォーマンスを見ています。リハから会場に足を運ぶ先輩は珍しい。キスマイ7人は、いてくれるという大きな安心感に包まれたといいます」（前出・女性週刊誌記者）
今年は、デビュー25周年のKinKi Kidsが2度目の出場を決めた。初出場は16年だったが、くしくもその日でSMAPが解散。デビュー前から師弟関係にあったSMAPと紅白で共演する夢はかなえられなかった。
ジャニーズ枠が6組。なにわ男子の初出場や、5人ラストとなるKing ＆ Princeなど、話題は多い。中居が元気であれば、きっとリハーサルを見学したことだろう。
（北村ともこ）
