DAISO、Seriaの超便利なキャンプグッズ8選。人気キャンパー森風美が厳選!
キャンプの魅力を発信している森風美さん photo by Murakami Shogo
森さんが選んだ100円ショップブランドのキャンプで使えるアイテム
自然のなかで非日常体験を味わえるキャンプ。ただ、専用アイテムは有名ブランドになるほどコストがかかり、初期費用を理由に憧れのキャンプデビューに二の足を踏んでいる人が多いのでは?
今回、そんなキャンパー予備軍に朗報だ。100円ショップブランドが展開するキャンプ小物が、実はけっこう使えるらしい。「便利なアイテムが豊富で、値段も手に取りやすいのでこれからキャンプを始める入門者におすすめです」。そう教えてくれたのは、女子キャンパーの森風美さん。実際に使ってみていいと思ったおすすめアイテムを紹介してもらおう。
各商品の説明に入る前に、まずは100円ショップの2大ブランドについて、森さんが考えるそれぞれの特徴を教えてもらった。
ひとつは業界最大手の「DAISO(ダイソー)」だ。特徴は「キャンプに活用できるアイデアグッズや便利グッズの層が厚いです」と言う。もうひとつは「Seria(セリア)」。こちらは「おしゃれな雑貨が多い印象です」と分析する。
森さんは「調理器具とかキャンプに役立つアイテムはDAISO、テントを飾る装飾品とかちょっと見た目にこだわった小物はSeriaを中心に探してみるといいでしょう」と話す。
今回はDAISOとSeriaからそれぞれ4品、計8個の商品を教えてもらった。どれも手に入れたくなるアイテムばかりだ!
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森風美(以下、森) キャンプの時って「あれを持ってくればよかった」とか「これが足りてなかった」ってことがけっこうあって、他の道具で代用することがあるんです。そんな時にこの多機能トングがあると、白身と黄身を分けたり調味料を計量したり、10通りの使い方で細かい作業が可能になります。
もちろんトングとしてもちゃんと使えるし、持ち手の途中に突起があるので、机の上に置いた時、先端がテーブルに触れないのもいいですね。これをメインの調理器具として捉えてもいいけれど、メインのトングは別に用意しつつ、これをひとつ荷物に加えておくと「あの調理器具がほしい」って思った時に、多機能トングにその機能にあってすごく便利です。
私のなかではしゃもじとしての出番が一番多いですね。耐熱素材でできているので素材を炒めるスパチュラとしても活躍します。
森 他のアウトドアメーカーではあまり見かけないアイデアグッズがこちら。2人分のカップとドリッパー、ミルの機能がトートバッグに収まるくらいのサイズ感でひとつにまとまったアイテムです。キャンプを始めたい人だけでなく、屋外でコーヒーを楽しみたい人にもすごくおすすめ。
機能はイマイチかなと思いきや、ミルは粗挽きから細挽きまで対応するし、ドリッパーはメッシュフィルターがついているので、紙のフィルターを用意する手間がかかりません。気が利く機能とスマートなデザインも含めて好きな商品です。
森 もともとキャンプをしている人たちの間で、市販のコンテナと液体を入れられる小さいボトルを組み合わせて、オリジナルの調味料ボックスを作る流れがあったんです。そこに終止符を打つことになったのがこちらの商品。いまのところこれ以上の組み合わせは見つかっていません。
内容は、シンプルな蓋がつく粉末用ボトル3本と、液体を注ぐための小さい口が蓋に空いている液体用ボトル3本の計6本。ボトルをとめるバンドがゴム製なので、市販の調味料ボトルでも収納できちゃいます。ちなみに、塩や砂糖を入れる時は丸めた紙を漏斗(じょうご)代わりに使い、醤油や油を入れる際はミニ漏斗があると便利ですよ。
【DAISOその4】収納できるグレーター \440森 たとえば「今晩はカレーを作ろう!」など、料理が決まっているキャンプだと用意する調理器具も決まってくるんですが、途中で立ち寄った道の駅やスーパーで見つけた食材を使って即席で献立を考える時は、こういう多機能な調理器具があるとすごく便利です。
「生姜を買ったけどおろし金がない......」とか「スライサー持っている?」といった声に即座に対応できちゃいます。夏にそうめんを茹でた時はつけ合わせのキュウリをこれで切りました。
私はニンニクが大好きなので、擦りおろす時もこのアイテムの出番です。仲間とのキャンプだったら、ひとりにはこのグレーターを貸して野菜をスライスしてもらい、私は包丁とまな板でお肉を切るといった分担作業も可能です。
【Seriaその1】折りたたみコーヒードリッパー \110森 そもそも私はコーヒーがあまり得意じゃなかったんですが、マスプロダクトの折り畳めるコーヒードリッパーの薄く収納できるスマートさにはすごく憧れていたんです。でも、そんなにコーヒーを飲まないし、買うのもなぁと購入を躊躇(ちゅうちょ)していた時、なんと100円で手に入るという情報を聞きつけて、わざわざ買いに行った商品がこれです。
実は紙のフィルターも100円で販売されているので、それと挽いたコーヒー豆を用意すれば、何人分でも美味しいコーヒーを淹れられます。キャンプでコーヒードリッパーを試しに使ってみたい方に特におすすめしたいです。
森 100円ショップブランドらしいコンパクトサイズにロマンが詰まったアイテムがこちら。私がふだん、中に入れているのは、お風呂で使うアイテムです。小さいくしとシャンプー、リンス、ボディーソープ、メイク落とし、洗顔フォームとか。
火おこしの道具を入れている人もいますね。叩くとコンコンと音がするくらい硬くて形もしっかりしているので、車内に入れておいてもポーチよりなくしにくくて、他の荷物と混ざりにくい。
それと単純に乾かしやすいし汚れも拭き取りやすいので、調味料の収納にもおすすめです。カーキ、ベージュの2色展開なので、入れるアイテムによって色を使い分けてもいいですね。
【Seriaその3】シートクッション 切り株 \110森 このアイテムの特徴は、一言で「カワイイ」です(笑)。私がキャンプを始めた学生の頃から同じような切り株柄のクッションは雑貨屋にもあったんですが、やっぱり値段がちょっと高い。厚みがあるから座り心地はいいんですが、持ち運びには車がないとちょっと不便で、キャンプのマストアイテムではないからずっと買わなかったんです。
それがついに100均ブランドから登場しました。薄いのでクッション性はビミョーなところですが、テントで底冷えを防ぐには十分だし、小さくなるのでキャリアに詰めて電車やバスを利用するキャンプにも持っていける。学生時代にこれがあれば絶対買っていたと思います。キャンプの楽しさを高めてくれるアイテムです。
森 これは裏話があるアイテムで、以前、焚き火マイスターの猪野正哉さんと一緒に仕事をした時、焚き火で火吹き棒を使うのかなと思っていたら、フーフーするんじゃなくてシュコシュコしていたんです。その時に使っていたのがまさにこのダブルアクションエアポンプ。
「酸欠にならないし、押しても引いても空気を送れるから、火おこし用に絶対持っていて損はないよ」と教えてもらい、さっそく購入しました。でも、当時はボールに空気を入れるための商品として販売されていたんです。
それから火おこし用の公式アイテムとして登場するのは1年半くらい経ってから。色もアウトドアギアらしいアースカラーになって、100円ショップがついに正式にキャンプ用として売り出したと思って大感動しました。
機能にも優れていて、うちわであおぐと灰が舞ってしまうところも、これならピンポイントに風を送ることが可能。一回鎮火して元気がなくなってしまった不完全燃焼の薪に再点火させるのも早いです。
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森さんがおすすめするリーズナブルなアイテムを賢く使って、キャンプデビューをしてみては?
※店舗によって品ぞろえが異なり、在庫がない場合があります。
※掲載商品については予告なく廃盤・仕様変更などが発生する場合があります。
【プロフィール】
森風美 もり・ふうみ
年間100日はキャンプ場にいるキャンパー。女性向けアウトドアウェブメディア『なちゅガール』の編集長をはじめ、テレビ・雑誌・イベント出演など幅広い分野でキャンプの魅力を発信。著書に『はじめよう!ソロキャンプ』(山と溪谷社)がある。