NEXCO中日本が展開する高速道路乗り放題プラン「速旅」。エリア別の発売ですが、何度も乗り降りすることで、通常料金に比べはるかにお得になります。お盆は使えませんでしたが、シルバーウイークは使えます。

平日・休日どちらも利用可

 新型コロナの影響で多くが休止されていた高速道路のETCドライブプランが、相次いで設定されています。お盆期間は渋滞を避ける目的で使えませんでしたが、シルバーウイークは利用が可能です。

 ETCドライブプランは指定エリアが乗り放題となるもので、毎回の支払い額を気にすることなく、何度も気軽に高速道路を利用できるため、特に周遊旅行では効率化が図れそうです。

 NEXCO中日本では東海〜北陸方面で「速旅(はやたび)」という乗り放題プランを発売しています。この乗り放題キャンペーン、どうやって利用するのでしょうか。


東海・飛騨・北陸などへは乗り放題プランがお得(画像:写真AC)。

「速旅」の購入はNEXCO中日本のドライバーズサイトから「速旅ドライブプラン」に入り、各プランのページから申込専用ページへ飛ぶことができます。申込時にETCカード番号を入力し、利用期間内にそのカードが自動的にプラン利用可能になっているという仕組みです。

 なお申込には、あらかじめ「速旅会員」に登録したうえで、ログインが必要です。

「速旅」は大きく2タイプがあります。現地周遊のみのタイプと、現地周遊に各発着エリア(首都圏、中京圏など)からの往復移動分が含まれたタイプです。なお、自動車とバイクでそれぞれプランがあり、バイクは全国で20コースが設定の「ツーリングプラン」として展開されています

2022年シルバーウイークはどんなプランが?

 まずは、純粋に周遊エリアの乗り放題だけのプランを見ていきましょう。2022年9月時点で発表されているのは3プランです。利用期間はいずれも2022年7月1日〜2023年2月28日(年末年始は利用期間外)です。

静岡ドライブプラン

「静岡県・山梨県全域」「富士山周辺エリア(富士・御殿場・富士五湖・甲府)」「静岡県全域」の3エリアが設定されています。

「静岡県・山梨県全域」は西は小淵沢・三ヶ日まで、東は談合坂・足柄までがエリア内。「富士山周辺エリア」はそのうち新東名の藤枝岡部・東名の焼津より西がカットされたプラン、「静岡県全域」は中部横断道、東富士五湖道路ならびに中央道がカットされたプランです。

発売額:【普通車】2日間 8200円(静岡県・山梨県全域)・5400円(富士山周辺エリア)・6100円(静岡県全域)【軽自動車等】2日間 6500円(静岡県・山梨県全域)・4300円(富士山周辺エリア)・4800円(静岡県全域)

 これにあわせて、首都圏や愛知、長野などから出発する場合の往復移動がセットになったプランがあります。往復料金に比べ半額近い割引があるため、お得です。

岐阜県周遊ドライブプラン G割 2022

 周遊エリアは北は五箇山、西は関ケ原、東は中津川・土岐南多治見・守山スマートまでです。

発売額:【普通車】2日間 5800円、3日間 6800円 【軽自動車等】2日間 4600円、3日間 5400円

 これにあわせて、浜松・豊川など静岡県西部・愛知県東三河エリアから出発する場合の往復移動がセットになったプランがあります。

飛騨・富山ドライブプラン2022

 北は高岡、西は金沢東、東は朝日までが周遊エリア。南は、「飛騨・富山周遊エリア」は飛騨清見まで、「郡上・飛騨・富山周遊エリア」はひるがの高原・郡上八幡を経て美並まで利用できます。利用期間はそれぞれ2日間、3日間です。

発売額:【普通車】4200円(飛騨・富山周遊エリア2日間)、7200円(郡上・飛騨・富山周遊エリア3日間)【軽自動車等】3300円(飛騨・富山周遊エリア2日間)・5700円(郡上・飛騨・富山周遊エリア3日間)

どれだけ使えば得する?

 首都圏から普通車で出かける場合、東京ICから東名で掛川に到達するまでに通常料金は5000円を越えます。首都圏発着の往復込みプラン(3日間)だと、「静岡県・山梨県全域」は9800円、「静岡県全域」は9600円。すでに往復利用だけで元が取れます。浜松まで行き、甲府・小淵沢方面へ足を伸ばすと、さらにお得になります。

 いっぽう関西・名古屋方面から飛騨・北陸へ行く場合、「名古屋・彦根→郡上・飛騨・富山コース」は、3日間で10400円。発着エリアの西端である名神の八日市(滋賀県)から金沢東までが通常料金5080円。名古屋から五箇山までが5040円。楽々と元が取れてしまいます。

「岐阜県周遊ドライブプラン」は、首都圏や関西方面からの発着プランはなく、「静岡西部・愛知東三河エリア発着」のみ設定されています。周遊のみ利用の場合だと、関ヶ原〜白川郷の移動で通常料金4570円。片道で3日間周遊コース6800円の7割近くにもなります。
 
 もっとも、「速旅」の最大のメリットは、「料金を気にせず、何度でもICを乗り降りできる」こと。途中下車を繰り返しながら道中の観光地を回っていくと、旅行を最大限に楽しむことができるでしょう。

 先述のとおり、このほかにも「速旅」には観光施設や宿泊がセットになったプランもあります。例えば「ホテル白馬 宿泊商品券付ドライブプラン」の首都圏発着プランは、(3日間 普通車15400円)には発着エリアとの往復利用と宿泊商品券1万円分が含まれ、山梨・南信州周遊エリア(中央道を中心とするNEXCO中日本管内)は乗り放題となっています。