新幹線「かもめ」N700S全員集合! 開業前の激レア風景 よく見ると違いも?
普段集まらない主役が、4人全員揃いました。
全4編成が車両基地で横並びに
九州新幹線の長崎ルート「西九州新幹線」が、武雄温泉〜長崎間で9月23日に開業を迎えます。部分開業という形ですが、特急「かもめ」で2時間かかっていた博多〜長崎間が、特急「リレーかもめ」+新幹線「かもめ」の乗り継ぎにより1時間半に短縮されます。
それに先立ちきょう11日、長崎県大村市の大村車両基地にて、開業時に使用される全ての新幹線車両、計4編成が並んだ姿が公開されました。
大村車両基地で整列するN700S「かもめ」(乗りものニュース編集部撮影)。
西九州新幹線の車両は、東海道・山陽新幹線の最新車両・N700Sをローカライズしたもの。Y1編成からY4編成までの6両編成4本です。
当然ですが、いったん開業してしまうと、昼間に列車が車両基地に"全員集合"することは、まずありません。開業後は、4本の編成のうち3本が運転され、残り1本は予備車として車両基地等で待機します。待機する編成は、日によって順番に交代するそうです。
夜も検車庫内にいることが多く、大量の車両ストックを持つ東海道・山陽新幹線などとは違い、白日の下に新幹線が並ぶことは少ないそうです。しかも今回は4本横並びにするために、1本を架線の無い線路へ、自走用バッテリーでわざわざ入線させたとのこと。おそらくこのような景色を再び目にする機会はほぼ無いでしょう、とJR九州の担当者は話しました。
海側から「Y1編成」……「Y4編成」の順番に並んだN700S「かもめ」。特に大きな設計上の違いがあるわけではありませんが、上から天井部をのぞき見ると、Y2編成のみパンタグラフのカバー付近にスリットがあるなど、微細な差異が見られます。
Y2編成のみ、他の編成と比べて屋根が赤茶けているように見えます。試運転で特に大活躍したのか……と思ったのですが、JR九州の担当者いわく、「おそらく洗車の順番の関係でしょう。走り込みの量から言えば、最初に納入されたY1編成が一番のはずです」とのことでした。
今後、試乗会やいくつかの試運転を経て、いよいよ23日に営業列車としてデビューの日を迎えます。