ハンドルの左右付け替えをわずか2時間で行えるとか。

誕生から15年ぶりの大幅改良

 南アフリカの防衛産業パラマウントグループは2022年8月23日、4輪駆動仕様の新型装甲車「マローダー マーク2」を発表しました。


パラマウントグループの最新装甲車「マローダー マーク2」(画像:パラマウントグループ)。

「マローダー マーク2」は、その名のとおり、「マローダー」の改良型として誕生したものです。原型は2007(平成19)年に発表、翌2008(平成20)年から生産が始まっており、地雷やIED(即席爆発装置)などに耐えられる高い防御力と、優れた悪路走破性を兼ね備えているのが特徴でした。

 今回、発表された「マローダー マーク2」はその正統進化型で、基本構造は変わりないものの、顧客のニーズにより一層柔軟に対応できるようになっているのが特徴です。

 車内には運転席含めて計10名が乗車できますが、運転席については2時間で左ハンドルから右ハンドルへの変更が可能とのこと(その逆も同様)。またインターフェースを改善することで、快適性や機能性が向上しており、過酷な条件下での操作性についても良くなっているほか、ドライバーを含む乗員の疲労を軽減し、より快適で使いやすいものに進化しているといいます。

 ほかにも、「マローダー マーク2」は、クラス最高の耐地雷防護力と耐弾性を備えており、摂氏マイナス20度からプラス50度までの過酷な環境下でも正常に動作するとしています。

 なお、前型の「マローダー」はイギリス公共放送BBCの人気番組『トップギア』において「世界で最も止められない車両」と形容されたこともあるそう。

 そんな「マローダー」は、アゼルバイジャン、カザフスタン、コンゴ民主共和国、ガボン、マラウイ、ガーナ、ナイジェリア、モザンビーク、シンガポールなど、世界中で採用・導入された実績を持っているとのことです。

※誤字を修正しました(9月10日12時40分)。