当初はスカート(排障器)がありませんでした。

首都圏では4路線目に投入

 いまから33年前の1989(平成元)年7月1日、埼京線と川越線の大宮〜川越間で205系電車が営業運転を開始しました。

 205系は国鉄時代に初めて山手線に投入された車両です。JR東日本となってからは山手線以外にも投入され、埼京線は首都圏の通勤路線において横浜線、南武線に続いて4番目に投入された路線です。


6ドア車を連結した埼京線の205系(2008年12月8日、伊藤真悟撮影)。

 1985(昭和60)年9月30日に開業した埼京線では山手線から転属した「ウグイス」色の103系電車が使用されていましたが、埼京線の205系は帯色が「緑15号」と呼ばれる濃いグリーンのオリジナルカラーとなりました。これは池袋以南で併走する山手線205系との誤乗を防ぐためで、あわせて前面右上に「埼京線」の路線名も表示しています。

 埼京線の205系はさらに増備され、1990(平成2)年12月1日には205系化が完了。2001(平成13)年には山手線から転属した6ドア車のサハ204形を試験的に連結。その後、大半の編成に6ドア車が2両組み込まれるようになりました。

 しかし、2013(平成25)年に新型車両のE233系7000番台が投入されたことで次第に数を減らし、2016(平成28)年10月27日をもって埼京線と川越線の大宮〜川越間から205系は撤退。廃車となった205系の多くは、海外のインドネシアへと転じています。