41年前の6月27日、阪神高速3号神戸線が全通し、神戸市内と大阪市内が一本の高速道路で直結されました。

名神接続部から大阪市内へ延伸


阪神本線3号神戸線の野田阪神付近(画像:写真AC)。

 今から41年前の1981(昭和56)年6月27日。阪神高速3号神戸線の西宮〜阿波座間が開通し、全通を迎えました。

 3号神戸線は、阪神高速道路公団の設立当時に当初計画路線として示された5路線のうちのひとつでした。もともとは「神戸西宮線」として、名神高速道路の終点である西宮ICから神戸市内までをむすぶ高速道路として建設されたものでした。名神の開通から6年後の1970(昭和45)年に、3号神戸線は念願の西宮〜摩耶間の開通を果たしています。

 さて、モータリゼーションの発達とともに、阪神間の交通量は飛躍的に増加。大阪市内から神戸方面へ脱出する国道2号や国道43号はパンク状態となっていました。そこで1969(昭和44)年、西宮から大阪市内へ延伸し、阿波座で16号大阪港線と接続するあらたな建設計画がスタートしたのです。

 国道2号や梅田・中之島周辺の交通を吸収するため、3号神戸線は野田を経由するルートとなりました。そのため出来島付近で国道43号線を外れ、東側へ大きくカーブしています。

 さて、現在も大阪・神戸の都心間をむすぶ唯一の高速道路であるため、3号神戸線は慢性的な渋滞に悩まされています。そのためバイパス路線として、臨海部を走る5号湾岸線を神戸市中心部へ延伸する「大阪湾岸道路西伸部」の建設事業が進められています。さらに、西宮ICから名神をさらに南側へ延伸し、5号湾岸線へ接続する「名神湾岸連絡線」も、測量作業が進められています。