ポーランド 米軍の中古装甲車「クーガー」MRAP第一陣を受領 ウクライナ近傍へ配備
発注から短期間で受領できるのは中古の大きなメリット。
300両全てが2022年中に引き渡しの予定
ポーランド国防省トップのマリウシュ・ブワシュチャク大臣は2022年6月20日、自身の公式Twitterにおいて、アメリカに発注していた「クーガー」装甲車の4WDバージョンがポーランドに到着し始めたことを明らかにしました。
ポーランドは防衛力強化の一環で、2021年にアメリカとの間で中古の「クーガー」装甲車300両の売買契約を締結しています。
ポーランドが購入した「クーガー」装甲車の4WDバージョン。このほかに6輪仕様の6WDバージョンも存在する(画像:ポーランド国防省)。
「クーガー」は、MRAP(Mine Resistant Ambush Protected:エムラップ)と呼ばれる耐地雷・待ち伏せ攻撃防護車両に分類されるタイヤ駆動の装甲車で、2000年代初頭にアメリカ軍やイギリス軍などによって大量調達されました。
ただ、装輪式で背が高いことから野戦では使い難いというデメリットを有していたことなどから、イラクやアフガニスタンから撤退した後は大半の車両が余剰化していました。そのようななか、短期間で大量調達が可能な装甲車としてポーランドは購入を決めたようです。
今回、ポーランドに到着したのは70両で、車両は陸揚げされたのち整備され、ウクライナ国境に近い東部駐屯の部隊に配備するとしています。
なお、一部報道によると、残りの230両も2022年末までにポーランドに引き渡される予定だそうです。