大野〜勝山 国道157号の4車線化「最後の区間」事業推進へ 下荒井橋など難所に着手
九頭竜川を渡る市境付近がついに拡幅されます。
勝山市の要望実る
九頭竜川を渡る国道157号の下荒井橋(画像:Google Earth)。
福井県は2022年6月21日(火)、むこう10年間の道路整備計画を示した「道路整備プログラム(2021〜2030)」を更新したと発表。その中で新たな事業化箇所として、国道157号の勝山市と大野市の市境付近に残る2車線区間について、4車線化を推進していくとしています。
北側で4車線化が、南側では4車線の「大野バイパス」が完成済み。しかし当該箇所は九頭竜川の狭窄部にあたり、トラス鉄橋の下荒井橋や下荒井トンネルなど、古い構造物が連続する区間。4車線化には新たな橋梁やトンネルを建設する必要があり、2車線のままとなっていました。
昨年8月には勝山市が県に提出した「最重要要望書」にリストアップ。「勝山市と大野市をつなぐ交通基盤として、産業・観光振興を支える重要な役割を担う」として、事業推進を呼びかけていました。
南側の大野市内では、九頭竜湖経由で福井と岐阜を直結する高規格道路「大野油坂道路」が建設中。勝山市としては、開通後ますます活発になる岐阜県との往来を、国道157号を通して市内の周遊客増加につなげたい考えです。
ちなみに大野〜勝山間には1974(昭和49)年まで、かつての京福電気鉄道が鉄道を走らせていました。事業区間である下荒井トンネルのかたわらの山肌には、現在も単線の幅のトンネルの遺構が残っています。