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2021年2月以来の定期便投入

 ANA(全日空)が2022年6月23日のNH255便(羽田13時40分発→福岡15時35分着)より、搭載している、プラット・アンド・ホイットニー製「PW4000」エンジンの問題で運航を停止していた、ボーイング777国内線仕様機を再投入します。同型式が商業運航に復帰するのは2021年2月21日以来、1年4か月ぶり。ボーイング777は、同社国内線仕様機のなかでは、最大級のサイズと席数を持つ旅客機です。


ANAのボーイング777国内線仕様機「JA742A」。同型機復帰初便を担当する(乗りものニュース編集部撮影)。

 PW4000を搭載した777は、2021年12月、JAL(日本航空)運航便でエンジンが損傷する事案が発生。2021年2月には、米国・ユナイテッド航空運航便で同様の事案が相次ぎました。そのため国土交通省では、同系列型のエンジンを搭載するJALの13機、ANAの19機の合計32機に、運航停止の措置を下しました。

 その後同省は2022年3月、エンジンのファンブレードの非破壊検査の強化、エンジンカウルの強化、火災防止のための改修といった再発防止策を実施することを条件に運航再開を認可。ANAではその後、運航再開にむけ準備を進めてきました。

ANAの国内線仕様777の数や詳細は?

 ANAでは「PW4000系」エンジン搭載の777を15機保有。内訳は、標準型の777-200が10機(-200ERが8機、-200が2機)、胴体延長型の777-300が5機です。

 777-200は全長63.7mで392席・もしくは405席を搭載、777-300にいたっては、全長73.9mで514席を配します。なお、これらの777が運航しているあいだ、ANAの国内線仕様機でもっとも大きなサイズの機体は、全長62.8mで最大395席を配するボーイング787-9でした。

 ちなみに、ANA国際線で使用されている777-300ERについては、搭載エンジンが異なることから、国内線用777シリーズが運航停止しているなかでも、通常通り飛行しています。

 777国内線仕様機の復帰フライトである23日のNH255便を担当するのは405席仕様の777-200ER「JA742A」。ANAによると、「必要な再発防止対策が整った機材から順次運航を再開し、10月末を目途に対象全機材の復帰を完了する見込みです」としています。