是政駅の開業記念日でもあります。

多摩川線の建設は川砂利輸送が目的

 いまから100年前の1922(大正11)年6月20日、西武鉄道多摩川線の武蔵境〜是政間が全線開通しました。


是政駅に停車する西武鉄道新101系ワンマン対応車(画像:写真AC)。

 多摩川線は、西武鉄道の前身の多摩鉄道が1917(大正6)年10月22日に境(現・武蔵境)〜北多磨(現・白糸台)間(5.5km)に路線を開設したのが始まりです。もともとは、多摩川の河原の砂利を輸送するのが目的で、貨物輸送を主とした鉄道でした。

 1919(大正8)年6月1日に北多磨〜常久(現・競艇場前)間(1.6km)が延伸開業。そして1922年6月20日に常久〜是政間(0.9km)が開業して全線開通を迎えたのです。

 1927(昭和2)年8月31日に多摩鉄道は旧・西武鉄道に合併されて路線名は「多摩線」に。1929(昭和4)年10月にはガソリンカーの運転を開始しています。

 旧・西武鉄道は1945(昭和20)年9月22日に武蔵野鉄道と合併して西武農業鉄道となり、1946(昭和21)年11月15日には西武農業鉄道は社名を西武鉄道に変更。これが現在の西武鉄道です。

 1950(昭和25)年7月11日になって武蔵境〜北多磨間が電化し、同年11月1日には北多磨〜是政間が電化したことで全線の電化が完了。路線名は「是政線」「武蔵境線」と変わりましたが、1955(昭和30)年5月9日に「多摩川線」と改称しています。

 蒸気機関車がけん引する客車列車から始まった多摩川線。現在は新101系電車の4両編成がワンマン運転を行っています。