君が代斉唱時の起立義務付け、反対派が若干多い結果に - BLOGOS編集部
※この記事は2011年06月07日にBLOGOSで公開されたものです
画像を見る 首相官邸での記者会見前に、国旗に頭を下げる菅首相(AP/アフロ)
最高裁は５月３０日、都立高校の卒業式にて君が代の斉唱時に起立しなかった教諭に対して、所属長である校長が行った起立命令を合憲との判断を示した。
また、最高裁は６月６日にも都立高校の元教諭ら１３人が東京都に損害賠償を求めた同様の訴訟で、再び起立命令について合憲と判断している。
ここでは５裁判官のうち宮川光治裁判官のみが「命令がそれぞれの思想をどの程度侵害しているか再検討する必要があり、高裁に差し戻すべきだ」と反対意見を示していたが、起立命令は思想良心の自由を間接的に制約するものの、教員として命令に従う立場にあることなどを理由に合憲判決が出ている。
そんな中、livedoorでは「あなたは教職員に対して教育委員会が、入学・卒業式などでの君が代斉唱時に起立を命令することに賛成ですか？それとも、反対ですか？」というアンケートを実施。２４９５票の回答を得た。
結果はほぼ半々といったところだが、「反対」が53.7％と「賛成」側の46.3％を少しだけ上回った。
反対側の意見としては、
「そもそも、日本は多民族国家ということを知らない人が多すぎる。アイヌや琉球の人たちは、強制的に併合された国の天皇を称える旗や歌へ対する感情（もちろん、個人的には色々あるでしょうが、民族としての感情と言う意味）を理解するべき。」と、国歌斉唱時の起立については命令になじまないとの意見が寄せられた。
「行政に強制された時点で、常識やマナー・敬意がいくらあってもその価値は著しく下がる。自発性が一切証明できなくなるからだ。ましてや、”行政が国家への敬意を法や条例で定める”など、戦後日本において最も国家への敬意からは遠い行為だ。」
「日の丸が嫌いというよりは、強制する人が嫌い。もともと日本には、日本人以外住んでいなかったので、旗立てて「こっからここまで日本」と土地を分ける必要が無かった。出会う人みんな日本人だから、所属国家を意識する必要も無かった。だから私は、オリンピックなど、外国と日本を意識するときは、日の丸を振って応援するが、日本人しかいない時に、日の丸を使う気は無い。」
「国歌・国旗・天皇なんてどうでもいいわ！日本を愛する心とは、そうゆうものではない。強制すると反感だけ強くなるものだ。個人的に国歌・国旗・天皇に対しては何とも思ってないが、強制に対しては反感を覚える。」
他方、賛成側のコメントでは
「教育って結局、命令、強制を繰り返すことで事の是非を教えることでしょ。幼稚園児に優しい言葉で何々しちゃだめよ、そこにお座りしてくだちゃい、ハーイ何々ちゃん席たたないでね。これって命令、強制ですよね、教員にも当てはめて考えれば別に問題ない。」と、国家の下で教育する側が国歌に対して敬意を表しないならば、教師としての資格がないのではとの声が寄せられた。
「当然！たとえほかの国の国旗、国歌にでも敬意をあらわすのは、地球人として当然」
「本来、起立は日本人なら当然にする行為である。ところが『起立をしない非国民が当然のような顔で座っている』これは問題である。」
「民主主義というのは、皆で決めルールを、しっかりと守ることが鉄則だ。それを、個人の主義主張から否定する行為は、民主主義の崩壊に繋がる。特に、公務員たる者が、そのルールに従わないのであるなら、”免職”は当然だ。文句があるなら、私人となって反論するのが筋だ。」
この問題に対する大手新聞各紙の反応も分かれているが、大阪府でも公立学校の教職員に対し、入学式などで起立しての君が代斉唱を義務づける条例が成立したこともあり、今後も全国各地で議論は継続されていくものと思われる。
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