※この記事は2011年05月11日にBLOGOSで公開されたものです

　東京電力には、数兆円規模に上る原発事故の賠償に加え、原発停止による火力発電所の燃料コストが重くのしかかっています。このままでは、電気料金の大幅な値上げは避けられない状況です。
　
　これを受けて、livedoorネットリサーチでは「東電管内の電気料金値上げに賛成?反対?」という緊急アンケートを実施。１３８５件の回答が寄せられました。その結果、「反対」と回答された方が８３．８％、「賛成」と回答された方が１６．２％。実に８割の人が、電力料金の値上げに反対している実態が浮き彫りになりました。
　
　「反対」と回答された方の意見には、
「燃料代上昇分は負担仕方無いが、福島原発爆発の保障の為の値上げは許されない。保証分は東電関係者が負担すべきだ」

「最終的には放射能汚染の被害者の賠償の為に電気料金を上げざるおえないと思いますが、その前に東電の保養施設やグループ企業の売却などなど、すべてやりつくしてからでないと納得しない」

「バカな東電とアホな政府の尻拭いを、なんで国民が支払わないかんねん」
などがありました。総じて、電力料金の値上げは最終的にはやむを得ないが、その前に東京電力が自ら身を切る覚悟を示すべきだという考えが多いようです。

　これに対して「賛成」と回答された方には
「反対論は、＝国（税金）で面倒みろってことか？？東電の利用者でもない者に負担を求めるのは論外」
　
「原発でつくった安い電気を使いまくっていたのは間違いなく利用者でしょうが、その原発が使えなくなったんだからコストが上がる＝料金が上がるのは当たり前。いやなら関東から出て行けばいい」

「現・東電幹部・役員は株主代表訴訟に全員訴追されるべき。（略）基本的に東電は整理したうえで足りなければしょうがない」
といった意見がありました。東京電力の管轄外の地域の立場から、国がコストをかぶることで、国民全体の負担になることを不安視する傾向がありました。

　BLOGOSに寄稿しているブロガーの中でも意見は、真っ二つに分かれています。藤沢数希氏は「東京電力は直ちに電気料金を大幅値上げせよ」、井上晃宏氏は「電気料金は現在の3倍以上が望ましい」と値上げ賛成派。前田拓生氏は『今のままでの「電力料金の値上げ」には疑問！』と、値上げに反対しています。

　東電の負担は年７千億円、賠償支払いで年２千億円と試算されています。この全てを電気料金に転嫁すると、値上げ率は約２０％、一般家庭で月約１３００円の負担増となる見込み。国と東京電力がどのような対応をするのか、目が離せない日々が続きそうです。

【参考記事】
・東電・電気料金どうなる　最大２０％値上げも、抑制なら国民負担 - - SankeiBiz（サンケイビズ）
・東電管内　値上げ「２割」見通し - 東京新聞

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