Blackmagic Design導入事例:映画「The Ninth Order」「The Red Shoes:Next Step」の場合
Blackmagic Designによると、近日公開の長編映画「The Ninth Order(原題)」および「The Red Shoes:Next Step(原題)」が、Blackmagic URSA Mini Pro 12Kで撮影されたという。これらの作品は、親子のフィルムメーカーである、ニック・エイハーン氏とジェシー・エイハーン氏によって撮影された。また同作のポストプロダクションには、DaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Speed Editorが使用された。
「The Ninth Order」は、ニック氏の初監督/撮影監督作品。同作は、「ウルフクリーク/猟奇殺人谷」のジョン・ジャラットが主演し、全編オーストラリアのブルーマウンテンズで撮影が行われた。この超常現象ドラマは、平凡なティーンエイジャーのジェイダが、疎遠だった父親の死をきっかけに、数百年の歴史を持つ「第九の騎士団」と呼ばれるグループの神秘的な世界に入り込む旅を描いている。超常現象カルトに友人を人質に取られたジェイダの唯一の希望は、父の死を理解する手助けをしてくれる青年フィンである。
「The Red Shoes:Next Step」は、ジェシー氏がBカメラのカメラマンを務めつつ、初めてニック氏と共に監督した作品であり、アメリカの著名なダンサー/女優であるジュリエット・ドハーティが主演を務めている。この作品は、登場人物の成長の物語でもあり、悲劇的な事故を目の当たりにし、心の拠り所を失った若いダンサーの人生と、彼女が置き去りにしてきた人々や情熱の元に戻ろうともがく様子を描いている。
オーストラリア・バレエ団の元トップ、ダニエル・ガウディエロ氏が振付を担当した同作は、コンテンポラリーバレエと、強力な登場人物設定、そして示唆に富んだサウンドスケープが組み合わされている。同作は全編シドニーで撮影されたが、昨年7月のロックダウン期間中であったため、困難な状況に直面した。
これまでに様々なカメラを使用してきた経験から、ニック氏とジェシー氏は今回の2本の新作で、Blackmagic URSA Mini Pro 12Kカメラを使用することを決めた。エイハーン親子が両作でBlackmagic URSA Mini Pro 12Kカメラを使用する決め手となったのは、同カメラの独特のルック、DaVinci Resolve Studioと組み合わせた際のワークフローの使い勝手の良さ、手頃な価格であった。
また、「The Ninth Order」では、ニック氏はBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proも使用したという。
ニック氏:Blackmagic Designカメラの色と深みは本当に素晴らしく、35mmフィルムに似たようなルックと雰囲気を得られます。より多くのインディーズの製作者たちがBlackmagic Designカメラを使用し始めていますが、優れたイメージが得られることだけでなく、低価格なために予算の自由度が高くなり、これまでは実現不可能だと思っていたことができるようになることもその理由です。
エイハーンファミリーと、オーストラリアの映画産業との繋がりは深い。ニック氏は経験豊かなカメラマンであり、「Steam Across the Mountains(原題)」、「Wake in Film(原題)」など、数多くのオーストラリアのドキュメンタリーに携わってきた。一方息子のジェシー氏は、音楽業界で働きドラムを学んだ後、プロデューサー/監督として5年前に父親と同じ業界に参入した。
親子で別々のプロジェクトに取り組む一方、コラボレーションも行っている。「マッドマックス」のジョアンヌ・サミュエル氏による超常的なティーンエイジャー冒険映画「The Legend of the Five」には、2人とも大きく関わっている。2人の自然なパートナーシップについて、ニック氏は次のようにコメントしている。
ニック氏:2人でもっと一緒に映画を作りたいですね。ジェシーは多くのすばらしい作品を手がけてきており、スタイルを確立しているので、一緒に仕事をする場合は、指導というよりはコラボという形になるでしょう。普段別々に仕事をして独自の経験を持ち寄ることで、いざ一緒に仕事をするときに衝突やアイデアの競争が少なくなります。