その働かせ方はブラックです!アルコールの解毒に勤しむ要の臓器とは

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 「24時間働き続ける肝臓。ただでさえ休めないのに、現代人は暴飲暴食で解毒が必要なものを口にして、さらに酷使しているんです。肝臓は、沈黙の臓器と言われ、病気の発見が難しいことも知られています。例えば、お酒。お酒にはリラックス効果など良い面もたくさんありますが、飲めば飲むほど肝臓の負担は増えていきます。肝機能障害などを防ぐためにも、肝臓を労わってあげる必要があります。」

と話してくれたのは、予防医学マイスター、予防医学士の坂田武士氏です。そこで、今回は、アルコールと肝臓にフォーカスを充てたいと思います。

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アルコールを解毒するのは大量のビタミン

 「アルコールは二段階分解で、まず初めにアセトアルデヒドという有害物質に分解されて、次に無害な酢酸へと変化します。アセトアルデヒドの分解酵素が多い人は、酔いが冷めやすかったり、気持ち悪くならなかったりと、お酒に強い体と言われています。でも、強いから大丈夫、健康というわけではありません。注意は必要です。代謝酵素をサポートする補酵素のビタミンB群は体内でも一部作られていますが、無限にあるわけではありません。さらに、酵素はアルコールだけを分解するのではなく、糖質・脂質・タンパク質なども分解する役割を持っているので、アルコールの分解のために酷使しすぎると、ほかの働きにシワ寄せがきて、それが疲労感、胃もたれなどにつながる。その不調はまさに二次的被害ですね」

働かせすぎ、そのツケは自分の体に返ってきます。

いつもよりお酒の量や飲む頻度を減らして、肝臓が休めるように、少し行動を変えてみてください。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

坂田 武士

一般社団法人日本予防医学マイスター協会 代表理事
株式会社サムライフ 代表取締役

昭和大学薬学部薬学科を卒業後、薬剤師免許を取得。大手製薬会社勤務や特別養護老人ホームの施設長などを経て、予防医学やエイジングケアの重要性を感じ、2009年株式会社サムライフを設立。2019年一般社団法人日本予防医学マイスター協会を設立し、全国で予防医学の資格認定を発行している。薬をすすめない薬剤師として、これまでに1万人以上の独自のオーダーメイド予防医学カウンセリングを行う。筋肉を維持して脂肪だけを落とす「オプティマムファスティング(R)」は、健康・美容業界のプロの間で広がり、便秘外来や整形外科のクリニックやエステサロン、プロスポーツ選手などにも取り入れられている。この方法を記した著者「4日間で脂肪だけをキレイに落とす本」(学研プラス)が好評を博す。

<保持資格>
薬剤師、予防医学マイスター(R)、予防医学士(R)、オプティマムファスティングコーディネーター(R)、スポーツファーマシスト

株式会社サムライフ
http://somelife.co.jp

一般社団法人日本予防医学マイスター協会
http://jpma.life