浄化槽を使うお宅にありがちな、外に設置している浄化槽ブロアー(浄化槽の中へ空気を送る機械)回りの悩み。見た目と「ブーン」という耳ざわりな音を、気にする人は多いでしょう。そこで、レンガと防音クッションを使って、悩みを改善するDIYをご紹介。花壇のような仕上がりになります。

浄化槽ブロアーのイヤな音を、防音クッションで解決!

浄化槽のある家に必ず設置してあるのがブロアーという機械。浄化槽を正常に動かすために欠かせないものです。

筆者宅にある浄化槽ブロアーは、ちょうど車道から見える位置にあります。前を通るたび、家の雰囲気と合わない無機質な浄化槽ブロワが目につき、ブーンと響く音も気になる…。そこでこの悩みを解消すべく、試行錯誤しながらDIYを行ってみました。

 

●浄化槽ブロアーから異音の原因は振動!

浄化槽ブロアーから聞こえる低い音は、浄化槽ブロワの前を通るときはもちろん、リビングにいても聞こえるため、かなり耳ざわり。はじめは機械的なトラブルかとも思ったのですが、調べてみるとどうやら振動が原因のようでした。

ちなみに、浄化槽ブロアーの異音が振動によるものかは、上から浄化槽ブロワを手で押さえ、異音が止まるかどうかで判断できるそうです。実際に、やけど防止用の軍手を着け、浄化槽ブロワを押さえてみると異音が止まったのです。

 

●異音は防振素材のクッションを敷き解決!

さっそく、浄化槽ブロアーの四すみに防振素材のクッションを敷きました。振動音は軽減したのですが、浄化槽ブロアーになにかが触れると振動が伝達してブーンと音が出るので、周りになにも触れさせない必要がありそうです。

そこで、浄化槽ブロアーの目隠しを置く際に、触れないように隙間をあけようと考えました。

 

浄化槽ブロアーを、花壇のようなやわらかい見た目に

次に、浄化槽ブロアーの目隠し対策を行うことに。目隠しに選んだのは、花壇などで使用するレンガです。縦20×横55×厚さ6cmのカーブしたレンガを3個用意しました。値段は1個あたり500円ほど。

 

●レンガのメリット1:頑丈で重たいので、強風時も安心

以前は、スノコでつくったカバーで目隠しをしていたのですが、木材のため5年ほどで朽ちてしまいました。そのうえ、スノコは軽いため、台風のたびに飛ばされないよう室内へ移動させるなど、とても手間だったのです。そこで、今回は雨や強風にさらされる外にも適している、頑丈で重いレンガを選びました。

 

●レンガのメリット2:クギや塗装が不要。置くだけで完成

レンガは置くだけなので、簡単に設置できる点も魅力。スノコでつくるカバーの場合、スノコ同士をつなげるためにクギを使用したり、塗装したり、防水加工をしたりと手間がかかりました。レンガであれば、そのまま置くだけでカントリー風の雰囲気もプラスしてくれます。

 

●レンガのメリット3:そのままメンテナンスできる

スノコでつくるカバーだとメンテナンスのときに取りはずす必要がありますが、レンガは周りを目隠ししているだけ。たとえば、将来的に故障したとしても、そのままの状態でメンテナンスができそうです。

浄化槽ブロアーの目隠しをDIY!下準備から設置まで

レンガで浄化槽ブロアーの目隠しをつくる作業にかかった時間は10分ほど。簡単にできるのに、手が込んでいるように見えるのもがうれしいポイントです。

 

1.浄化槽ブロアー回りの砂利を掘る

浄化槽ブロアーは四角いコンクリートの上に設置されており、周りは砂利が敷いてあります。まずはレンガを置くために、土が見えるまで砂利を掘ります。

 

2.浄化槽ブロアーが見えないようにレンガを置く

レンガ3個を、浄化槽ブロアーが見えないように調整して置いていきます。ちなみに筆者は、両端が凹凸になって、レンガ同士が連結できるタイプを選びました。

 

3.モルタルでレンガを固める

自宅に余っていたインスタントセメントに水を加えて混ぜ、接着剤となるモルタルをつくりました。インスタントセメントは、ホームセンターで購入できます。

モルタルに水を入れただけでは、まだ砂っぽいのですが、混ぜていくと粘りが出てきます。

 

ホットケーキの生地のような、もったりとした感触になりました。

 

レンガを水で濡らし、モルタルを塗っていきます。

 

モルタルを塗ったあと、上からレンガを重ねて空気を抜くように押さえつけます。はみ出たモルタルはスポンジや濡れぶきんなどでふき取り、モルタルが目立たないように仕上げるとよいかもしれません。モルタルの乾燥には1日ほど必要でした。

 

5.グリーンを鉢植えごと埋め込み、花壇のように見せる

車道側から浄化槽ブロアーが見えなければよいと思い、あまり人目につかない横側にはレンガを配置していません。ただ、レンガだけだとさみしいため、浄化槽ブロアーの横に植物を置いてみました。これで完成です。

砂利を掘って鉢植えごと埋め込んでいるので、強風で鉢植えが倒れるのを防げそうです。場所的に1日のうち半分が日陰になるため、半日陰でも育てられるライスフラワーを選びました。

 

こちらは、車道側からみた浄化槽ブロアーです。モルタルを塗った箇所は乾燥すると灰色になるため、レンガに色がついてしまいます。筆者はこのモルタルの色が気になったので、乾燥し終わったあとに、はみ出た部分を削りました。

目隠しして植物を置いただけで、浄化槽ブロアー回りの殺風景な景色をお気に入りの場所にできたように思います。

※DIYで目隠しするときは、ブロアーカバーの開口部をふさがないよう注意してください。また、取扱説明書の確認をしておきましょう