普通とどう違う?新鋭機「A350」初投入のJAL「初日の出フライト」 発揮された強みとは
初めてエアバスA350が投入されました。
JALでは13年目
2022年の元旦、JAL(日本航空)が羽田空港発着の遊覧チャーター「初日の出 初富士フライト」を実施しました。その名のとおり、旅客機に乗り雲の上に出て、そこから富士山と初日の出を拝むという主旨のイベントで、国内航空会社では、元旦の一種の恒例行事となっています。JALでも開催は13年目とのことです。
JALグループ「初日の出 初富士フライト」の様子(2022年1月1日、乗りものニュース編集部撮影)。
このフライトは朝6時前に羽田空港を出発、そのまま富士山北西方向・南アルプス上空で上空待機し初日の出を鑑賞、その後日光市上空を経て、羽田空港に朝8時前に戻ってくるというもの。フライト時間は2時間弱で、おせち風の弁当なども提供されました。
一方で、先述のとおり「初日の出フライト」は恒例行事となっているなか、羽田空港でJALが実施したこのフライトでは、初の試みも見られました。2019年より投入されている国内線最新主力機「エアバスA350-900」が、「初日の出 初富士フライト」へ初投入となったのです。
A350-900はエンジン音が静かで快適性が高く、環境にも優しい旅客機ですが、JALの赤坂祐二社長によると、同機の特徴を生かしてとある「初日の出の楽しみ方」ができると話します。
A350での初日の出フライトならではの楽しみ方
「A350-900にはカメラが搭載されており、その画像を個人モニターから見ることができます。ぜひ客室の窓の風景と合わせて楽しんでいただきたいです」(赤坂社長)
JALのA350-900は胴体下部、そして垂直尾翼の2か所に鮮明な画質のカメラがついているのが特徴。全席に設置された個人モニターでその映像を見ることができます。同機による「初日の出フライト」は直接初日の出を窓から見られるのはもちろんのこと、垂直尾翼から機体を見下ろすようなアングルからも、日の出を拝むことができるのです。
JALグループ「初日の出 初富士フライト」の様子(2022年1月1日、乗りものニュース編集部撮影)。
なお同便には、JALアスリート社員の戸邉直人選手(陸上)も搭乗。機内では、現行制服姿のCA(客室乗務員)に加え、ブルーの配色が目を引く4代目制服(1967年〜1970年)、ドラマでも脚光を浴びた6代目制服(1977年〜1987年)、そして2004年から2013年まで採用された9代目制服と、過去デザインのものを着用したCAが乗客をもてなしました。ちなみに年男の赤坂社長によると、「今回の乗員は寅年生まれで編成した」とのことです。
赤坂社長は同便の旅客を搭乗ゲートで見送ったのち、到着時にも出迎えを実施しました。同氏は「まだ新型コロナの状況は油断できませんが、JALの感染対策や清潔性は世界でも受賞歴があります。ぜひ安心して乗っていただければ」とコメントしています。なお、こういった遊覧チャーター系のイベントの申し込み数は好調な状態が続いているそう。同氏は「お客様もなんらかの形で飛行機に乗りたいんだな……というのを感じます」と話します。