コロナに負けず舞台で笑顔を 小さなサーカス団の挑戦
長いコロナ禍の影響はさまざまな仕事でまだ続いています。
栃木県内在住の2人組のサーカス団が活動の場を広げようと21日にストーリー性をもたせた舞台公演に初挑戦します。
猛練習の様子や公演にかける思いを取材しました。
ジャグリングの世界大会で3位の実力の持ち主、団長ヨッシーと国内の有名なサーカス出身のピエロのナナちゃんによる小さなサーカス団「たらったらった」です。
県内を拠点にイベントや幼稚園・福祉施設などでショーを行いたくさんの人に笑顔を届けてきました。
しかし、長引くコロナ禍、現実は厳しく仕事が激減しています。
ヨッシーさん:「緊急事態宣言中はゼロ。公共施設借りられず練習もはかどらない。10月で宣言あけて少しずつ仕事は入ってきたが、まだ2年前の半分以下」
こうした中、2人は今までやったことのないストーリー性をもたせた舞台公演に挑戦することを決めました。
公演の長さはこれまでのショーの1.5倍、技の披露だけでなく、物語としての完成度も高めるために猛練習を続けています。
今度の日曜日21日に迫った本番に向けて18日は会場となる道の駅日光のホールを訪れました。
当日までにステージを確認できるのはこれが最後です。
舞台と客席に分かれてパフォーマンスの見え方を入念にチェックしました。
公演のストーリーは「流行り病の影響で仕事のない放浪ピエロがとあることをきっかけに一夜限りのサーカスに出会う」という内容です。
「たらったらった」の現状を表現しました。
ヨッシーさん:「どんな場所でもどんな状況でもサーカスはできるという思いを込めた」
この仕事一本で生きてきた2人にとってサーカスは「生活そのもの」で、長引くコロナ禍でも生き延びることができたのは応援してくれたお客さんがいたからだといいます。
支えてくれた人たちへの感謝の思いとコロナ禍に負けず新しい道を切り開く、そんな決意を込めて2人の挑戦の舞台の幕が間もなく上がります。