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高校卒業と同時に原動機付自転車(以下、原付)を買ってもらいました。かねてからCMがかっこいいなぁと思っていたメットインタイプのスクーター、HONDA『タクトフルマーク』です。

今でこそ、スクーターのシート下に収納スペースがあるのが当たり前ですが、当時はフロントポケット(またはボックス)や、“前カゴ”が一般的。「ヘルメットをスマートに収納できるなんて、最高にクール!」と思ったのを覚えています。

時は流れ、原付から普通自動二輪車を乗り回すようになり、ヘルメットのやり場がまたしても悩みのタネになってきました。家人(155ccのスクーター乗り)と一緒にツーリングするときは、シート下に増設したフックに掛けさせてもらえるが、普段の買い物などひとりで出かけるときには、ミラーに引っ掛けています。

暗い駐車場内でシートバッグを載せているリヤシートをキーで開き、ヘルメット用のフックを探し、そこに引っ掛け、リヤシートを元に戻す、というのが面倒このうえないからです。

とはいえ、ヘルメットは高価。自分が好んで使うシステムヘルメット(チンガードがフリップアップするため、かぶったまま飲食可能)などは3万円以上するため、盗難に遭ったときのダメージは半端ありません。

面倒でなく、不安感なくヘルメット(とバイク)から離れられないだろうか――その両方のニーズを満たすのが、グリーンファンディングでキャンペーン中のバイク用ヘルメットロック+スマホホルダー「HP LOCK」です。

これは、乗車中はスマホホルダーとして、降車時にはヘルメット置き場とした使えるアイテム。どちらもしっかりロックされるため、振動でスマホが落ちる、衝撃でヘルメットが落ちる、または誰かに盗まれるという心配がありません。

試用機を借りることができたのでレビューしていきます。

15分で取付可能

HP LOCKは大きく分けて、バイクのハンドルバーに固定するアタッチメントとHP LOCK本体のふたつ。ハンドルバーが太く、アタッチメントの上部品と下部品の間にすき間ができてしまうのが気になる場合、厚みの異なるスペーサー(4種8枚)を挟むことで解決可能です。

そのほか、ロックを外すための鍵(予備あり)、スマホカバーに貼り付けるスマホアダプター(予備あり)、本体とアタッチメントを取り付けるボルト、アタッチメントに取り付けることでハンドルバーの傷を防ぐクッション、本体に貼り付けることでネジを隠して盗難を防ぎつつヘルメットへの傷つけも防止するヘルメット保護パッドも付属しています。

位置関係は下の写真でだいたいのイメージがつくことでしょう。ハンドルバーにアタッチメント、ネジで本体を取り付け、本体にはヘルメット保護パッドを貼付、バイク乗車中はスマホをアダプターで取り付けるという感じです。

では、実際に取り付けてみましょう。

まず、ハンドルバーの空いているところにハンドルバーアタッチメントを取り付けます。下の部品が落ちないよう、2本の六角穴付きボルトをひと噛みほどさせ、六角棒レンチでぐいぐいと締め付けていきます。

ついで、本体を取り付けます。ロックレバーが閉じたままだと作業しづらいので、あらかじめ開けておきましょう。

本体中央にあるネジ穴に、付属していた長めの六角穴付きボルトを差し込み、レンチで締め付けていきます。

なお、工具が入っていないので、六角棒レンチは自分で用意しておきましょう。ハンドルバーアタッチメントでは3mm、本体取付には4mmのものを使いました。

あとは緩みがないか、押したり引いたりして確認しましょう。これで、取り付けが完了しました。

落ちない外れない安心感

グリーンファンディングのHP LOCKキャンペーンページに「Q:どんなヘルメットにも付きますか?」「A:ヘルメットは一般的なフルフェイスヘルメットを対象にしています。基本的にはジェットヘルメットなどフルフェイス以外のヘルメットは対象としていません。」というQ&Aがあり、「自分の使っているのはシステムヘルメットだけど大丈夫だろうか?」とドキドキしながら付けてみましたが問題なし。強いていえば、ノーズガードが若干じゃまに感じられたくらいでしょうか。

それでも、しっかりホールドされているのがわかります。

もちろん、鍵でロックを外さない限り、ヘルメットを取るのはかなり難しいでしょう。試用品ということもあり、ヘルメット保護パッドをネジ穴をふさぐ形で取り付けていませんが、この状態でネジを緩めてHP LOCKごと盗むのも難しいはず。これで、バイクから離れている間も、ヘルメットがなくなっているんじゃなかろうかという心配をしないで済みそうです。

スマホアダプターは、スマホカバーにしっかりとした強粘着テープで取り付けるタイプのもの。一度貼り付けると剥がすのは難しそうです。

だいたいこの位置かな、とアタリをつけて貼り付けたら……

予想外にスマホの位置が下になってしまったため、アタリではなく、ハズレという感じでした。

スマホアダプターを貼り付ける前に、ロックレバーにスマホを当てて位置合わせをすればよかったかな、と後悔しました。

とはいえ、走行中、ブレることもなく、「衝撃で落ちるかもしれない」という不安がないのは○。心置きなく、バイクの操作に集中できました。

HP LOCKへスマホをマウントさせるにはスライドさせるだけなので、慣れればグローブを着けたままでも行えそうです。

安心感をお伴にツーリングしたい人へ

HP LOCKは、ヘルメットのような重量のあるものをマウントしてロックするという製品の性質上、ハンドルバーへの取り付けも、本体の取り付けもかなりがっちり行わなければなりません。そのため、微調整が難しいというウィークポイントがあります。

本体を外さないとハンドルバーアタッチメントの調整ができないので、二度手間を防ぐためにも、ハンドルバーアタッチメントを取り付ける際にはナビ用のスマホと本体も用意し、位置決めをしっかり行っておきたいところです。

また、スマホアダプターの貼り直しも難しいため、あらかじめスマホをどの高さにしたいのか、ここでも位置決めを怠らないようにする必要があります。

さらに、スマホ背面のFeliCaを使っている、Qi充電を行っているという場合は、ナビとして使うときのためのケースと、普段遣いのケースを分けておいたほうがよさそうです。スマホアダプターは樹脂製とはいえ、厚みのため反応が鈍くなる可能性があるからです。

このように、一度使うと決めたら、半永久的に使うことを強いられる製品ではありますが、ヘルメットをロックする手軽さ、スマホホルダーとしての完成度の高さから、ずっと使い続けたくなるアイテムになるはずなので、問題はないでしょう。

なお、「雨の日もヘルメットをむき出し状態にしておくのか」と不安に思う人もいることでしょう。大丈夫です。グリーンファンディング限定でかぶせタイプのヘルメットカバーがおまけとして付属します。

このヘルメットカバーは、バイクカバー並みの厚みのある素材でできており、巾着のようにひもで絞ることができます。風が強くても飛ばされることはないでしょう(雨風の強いときにバイクに乗るのはオススメできませんが)。

バイク乗車中も、バイクから離れている間も安心できるHP LOCKは、現時点で25%オフの1万4900円から。「ヘルメット、どうしよう」と困っているのであれば、検討してみてはどうでしょうか。