べっこう飴の作り方を3パターンご紹介!定番・変わり種アレンジも
この記事を書いたのは…
調理師ライター/満畑ペチカ
元病院勤務調理師。おいしいものを食べることが大好き。ジャンルや国を問わず、いろいろな料理・お菓子を作っています!
こんにちは、調理師ライターの満畑ペチカです。
少し香ばしくて甘い、素朴なお菓子「べっこう飴」。そんな昔なつかしい味を、おうちで手作りしてみませんか?べっこう飴は、砂糖と水さえあれば簡単に作れます。むずかしい手順もないので、慣れれば子どもだけでも作れるおやつです。この記事では、べっこう飴の作り方3パターンと、定番&変わり種のべっこう飴アレンジ3種類をご紹介します。甘いものが食べたいときや、休みの日のおうち時間に、ぜひ作ってみてください♪
べっこう飴は子どもでも作れる簡単おやつ!
べっこう飴は、砂糖だけで作れる飴。宝石の「琥珀」のように、透き通った黄色や茶色の見た目です。砂糖を溶かすだけなので、やけどに気をつければ子どもだけでも簡単に作れます。
また、ただ溶かして固めるだけではなく、型を使って形を変えてみたり、トッピングを入れたりして自由にアレンジできるんですよ。では、まず「基本のべっこう飴の作り方」からご紹介していきます。
べっこう飴の材料(4~5個分)
・砂糖……40g
・水……大さじ1杯(15g)
上記の材料は、万が一失敗しても無駄にならないように、やや少なめ(べっこう飴4~5個分)の分量にしています。ただし、少ない量だと飴があっという間に色づくので注意しましょう。
少ない量だと失敗してしまいそうな場合や一度にたくさん作りたい場合は、お好みで分量を1.5~2倍にして作ってみてください。
鍋で作る。基本のべっこう飴
調理時間:5分
まずはオーソドックスに、鍋で作るべっこう飴をご紹介します。飴の色を余熱で調節するのがポイントです!
作り方
1. 鍋で砂糖と水を加熱する
鍋に砂糖と水を入れ、中火で加熱します。最初は勢いよく泡が出ますが、加熱するにつれて液の粘度が増して、泡がゆっくり弾けるようになってきます。
このとき鍋を激しく揺らしたり、中身をかき混ぜたりするのは絶対にNGです!砂糖が再結晶化して、ジャリジャリになってしまいます。鍋の中身を均一にしたい場合は、そっと鍋を傾ける程度にしましょう。
2. うっすら色づいたら余熱で飴色にする
加熱し続けていると、鍋の中身が段々と黄色っぽくなってきます。そうしたら一度火を止めて、余熱で好みの色に近づけましょう。加熱中に色を濃くしてしまうと、火を止めたあともどんどん熱が入り、飴ではなくカラメルソースのようになってしまいます。
目安は写真左側くらいの薄い黄色。この段階で火を止めても、余熱で十分色が濃くなります。
3. 熱いうちに好きな形に固める
飴が好みの色になったら、オーブンシートの上や耐熱シリコンカップに流して固めます。飴がしっかり冷え固まったら完成です。
鍋でべっこう飴を作るコツ・ポイント
鍋でべっこう飴を作るときのポイントは、とにかくかき混ぜたり刺激を与えたりしないこと。混ぜると砂糖衣のようなジャリジャリした食感になってしまうので、慌てず触らず、じっと色づくのを待ちましょう。
レンジで簡単!べっこう飴の作り方
調理時間:5分
続いては、火を使わず電子レンジだけで作るべっこう飴をご紹介します。加熱後の取り扱いさえ注意すれば、お子さんでも気軽に作れますよ。
作り方
1. ボウルに砂糖と水を入れ、軽く混ぜる
耐熱ボウルに砂糖と水を入れ、軽く混ぜてなじませます。(加熱前なので混ぜてもOKです。)
2. レンジで加熱する
1を電子レンジ500Wで3分加熱します。加熱中は、決して目を離さないこと!少し色づいたころに取り出しても、余熱で上の写真のような色になります。
電子レンジ内で色が濃い状態にしてしまうと、取り出したときにカラメルソースになってしまうので注意です。
3. うっすら色づいたら取り出して固める
薄く色づいてくれば、3分経過前でも電子レンジから取り出し、シリコンカップやオーブンシートに流して固めます。しっかり冷えたら完成です!
レンジでべっこう飴を作るコツ・ポイント
レンジでべっこう飴を作るときのポイントは、「色がついたかな?」くらいのタイミングで取り出すこと。特に量が少ない場合は、取り出して固める間であっという間に色が濃くなってしまいます。(筆者は一度カラメルソース状にしてしまいました……。)
オーブントースターでもできる!? べっこう飴の作り方
調理時間:10~15分最後にご紹介するのは、オーブントースターを使ったべっこう飴の作り方です。
作り方
1. 砂糖と水を混ぜ、好みの形にする
砂糖と水を混ぜ合わせ、オーブントースターに対応したアルミホイルの上に流します。オーブントースターで使えるアルミカップの中に、直接砂糖と水を入れてもかまいません。
2. オーブントースターで色づくまで加熱する
1のアルミカップやアルミホイルを、オーブントースター900W(温度の場合は220~230度)で加熱します。筆者がアルミカップ1つに8gの砂糖と3gの水を入れ、230度のオーブントースターで加熱したところ、飴が色づくまでに10分ほどかかりました。
3. 取り出して冷ます
飴が色づいたら、火傷に注意してオーブントースターから取り出します。冷めて固まったら完成です。
オーブントースターでべっこう飴を作るコツ・ポイント
オーブントースターでべっこう飴を作るコツは、色づくまでじっくり待つこと。少し厚めに作ろうとすると、飴が色づくまでに時間がかかります。すぐに仕上げたい場合は、アルミカップに薄く流し入れたり、アルミホイルの上に砂糖水を垂らしたりして加熱しましょう。
鍋・レンジ・トースター、おすすめの作り方は?
べっこう飴を作る方法は、鍋、電子レンジ、オーブントースターそれぞれによい点があります。鍋のよさは飴が早く・大量に作れるところ。ただし、作ったあとの洗い物は少し面倒です。水を入れて沸騰させて、飴を溶かして洗う必要があります。
電子レンジは火を使わずに作れるので、小さなお子さんと一緒でも安心です。色があっという間に濃くなってしまう点だけは注意しましょう。オーブントースターは少し時間がかかりますが、アルミカップを使えば洗い物要らずです。
べっこう飴が失敗!原因や対処方法は?
固まらない場合
べっこう飴が固まらないときは、以下2つの原因が考えられます。
・煮詰め具合が足りない
・三温糖やきび砂糖を使っている
色が薄くて煮詰め具合が足りない場合は、鍋やレンジでの再加熱が可能です。べっこう飴らしい色になるまで煮詰めて、もう一度固めてみましょう。
三温糖やきび砂糖を使っている場合、元の色が茶色っぽいので、色づき具合がわかりにくく、煮詰め足りないことも。慣れないうちは、色の変化がわかりやすい上白糖やグラニュー糖を使うのがおすすめです。
ザラザラする場合
べっこう飴が固まったけれどザラザラしてしまったときは、以下2つの原因が考えられます。
・加熱中にかき混ぜている
・三温糖やきび砂糖を使っている
加熱中にかき混ぜたり、衝撃を与えたりすると、シロップ状になった砂糖が結晶になってしまう「再結晶化」が起こります。特に鍋で加熱する場合は、衝撃を与えないようにしましょう。
三温糖やきび砂糖には糖蜜やミネラルなど、純粋な糖分以外のものが含まれており、きれいに仕上がらないこともあります。うまくいかない場合は、砂糖の種類を変えてみましょう。
おすすめのべっこう飴アレンジを3つご紹介
砂糖と水があれば作れるべっこう飴ですが、トッピングでアレンジすると、いろいろな味や食感を楽しめます。定番から変わり種まで3種類のアレンジをご紹介するので、ぜひ作ってみてくださいね。
干し梅×べっこう飴
まずは商品としても販売されている、干し梅入りのべっこう飴。甘くて少し香ばしいべっこう飴と、酸っぱい干し梅が合わさって、ひと息つきたいときにぴったりです。
甘めが好きな方は、はちみつ入りの干し梅を。酸っぱさを味わいたい方は、ベーシックな干し梅を入れてみてくださいね。
トッピングシュガー×べっこう飴
素朴なイメージがあるべっこう飴も、カラフルなトッピングシュガーを加えると、見た目にも楽しいおやつになります。さまざまな形のシリコン型を使えば、より一層かわいらしい形のべっこう飴を作れますよ。
竹串やつまようじなどを刺して固めると「スティックキャンディ風」になり、食べやすくなるのでおすすめです。
あまじょっぱがクセになる!スナック菓子×べっこう飴
個人的におやつとしておすすめしたいのが、スナック菓子×べっこう飴の組み合わせ。ベビースターべっこう飴は、イラスト料理研究家のぼくさんが過去にSNSで投稿なさったレシピです。ポテトスナックべっこう飴は、オリジナルで考案しました。
どちらも、スナックのしょっぱさとべっこう飴の甘みがやみつきです!作り方は、オーブンシートの上にお菓子を平らに並べて、固める前のべっこう飴をまんべんなくかけるだけ。本当に簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね。
おうちでいろんなべっこう飴を作ってみよう!
思った以上に簡単で、アレンジも楽しめるべっこう飴。材料がシンプルだからこそ、仕上がりを突き詰めたくなる奥深さがあります。
砂糖が飴に変化していく過程は化学実験のようで、大人も子どもも楽しめますよ。色が濃くなりすぎてしまったべっこう飴は、「カラメルソース」として使えます。いろいろな工夫をしてべっこう飴作りを楽しんでみてくださいね。