15分で完成!有澤まりこさんの「キャベツのスパイス炒め」【週刊 スパイス家庭料理 #3】

第3回は、キャベツをスパイスと炒めて作る香り豊かなお惣菜

東京・東新宿にあるスパイスカレー専門店「サンラサー」。大きな皿にカレーやご飯、惣菜、漬物などを盛り付ける、やさしい味わいの料理を提供している人気店です。

同店オーナーシェフの有澤まりこさんが考案した、スパイスを使った家庭料理を、4週にわたってご紹介する本連載。ふた口コンロがあれば、全品作っても1時間ほどで仕上がる簡単なレシピばかりです。基本的には、スーパーで買える食材だけで作れるスパイス料理が毎回登場します。

ホールとパウダーの使い分けが肝!キャベツのスパイス炒めのレシピ

調理時間15分

ホールスパイスのマスタードシードと赤唐辛子、パウダースパイスのターメリックとレッドペッパーで作る、キャベツのスパイス炒めです。

スパイスには丸のまま乾燥させたホールスパイスと粉にしたパウダースパイスがあり、「ホールとパウダーは使い方が異なることを覚えてほしい。それが上手に作るポイントです」と有澤さん。

「インドではホールスパイスを油で炒め、香りを抽出してから、そのほかの食材を炒める調理法が一般的です。片や、パウダースパイスをそのまま炒めると焦げてしまいます。そのため、炒めた玉ねぎなどに加え、スパイスの香りを立たせる使い方が基本です」

材料(4人前)

・キャベツ(千切り)……1/2玉
・サラダオイル……大さじ1杯
a.ターメリック……小さじ1/3杯
a.レッドペッパー……小さじ1/3杯
a.塩……小さじ1/2杯
・マスタードシード……小さじ1杯
・赤唐辛子……1本

作り方

1. スパイスを合わせる

スパイス(a)を小皿に合わせておきます。マスタードシードと赤唐辛子はあとの工程でそれぞれ別に鍋へ入れます。

「カレーのような水分が多い料理を作るときは、複数のスパイスをひとつずつ入れても全体をしっかりと混ぜることができます。でも、今回のように水分が少ない炒め物の場合は、スパイスが混ざりにくいため、事前にスパイスを合わせておくと味を均一にしやすいです」

2. マスタードシードを油で炒める

サラダ油を引いた鍋にマスタードシードを入れ、中火で炒めます。

「マスタードシードが跳ねて台所が汚れたり、火傷をしたりする可能性があるので、鍋ぶたなどでガードしてください」

3. 赤唐辛子を入れる

マスタードシードが白くなり、種の皮が油に浮いたら赤唐辛子を入れます。

「アーリオ・オリオ・ペペロンチーノを作るとき、ニンニクと赤唐辛子をオリーブオイルで炒め、香りを立たせますね。そんなイメージでマスタードシードと赤唐辛子を炒めてください」

4. キャベツを炒める

キャベツの水分を飛ばしながら強火で一気に炒めます。

5. スパイスを入れる

キャベツが鮮やかな色になったところで、1で合わせておいたスパイス(a)を加えます。

「スパイスをまんべんなくかけて、炒めたら完成です」

6. 盛りつける

「この料理は作りたてがおいしいので、温かいうちに召し上がってください」

野菜のおいしさを引き出してくれるのがスパイス

キャベツを強火で炒め、水分を飛ばしたせいか、キャベツの甘味が際立っています。マスタードシードの香りと、キャベツのシャキシャキとした食感が楽しい料理でした。ビールとの相性がいいかもしれません。

「野菜だけだとあっさりしていてもの足りないのでは、と思われるかもしれません。でも、スパイスが野菜の味を引き出してくれるおかげで、とてもおいしいひと品に仕上がります」

キャベツの香りと、マスタードシードの香りがよく合うと思いました。

「マスタードシードとキャベツは同じアブラナ属の植物なので相性がいいんです。野菜をおいしくしてくれるのが、スパイスだと私は思っています。ぜひ実感してください」

次回(最終回)は、ゴーヤのピクルスと、クレソンのサンボルの2品を教えてもらいます。

文・取材/中島茂信
撮影/海保竜平

取材協力

店舗名:サンラサー
公式SNS:https://www.instagram.com/mariko_sanrasacurry/
最寄駅:東京メトロ 副都心線 新宿三丁目駅 徒歩3分都営地下鉄 大江戸線 東新宿駅 徒歩6分
郵便番号:160-0021
住所:東京都新宿区新宿区新宿6-27-17 カノープス新宿3F
市区町村:新宿区
町域:新宿区新宿6-27-17 カノープス新宿3F
営業時間:火曜水曜(変更あり、公式HPを確認のこと)完全予約制/予約は前日の15時から受付。予約希望枠(11:00、11:40、12:20、13:00、13:40)と名前、人数、連絡先を明記の上、インスタのDMで申し込む。サンラサーからの返信で予約完了