切り方や焼き方も!焼肉と一緒に食べたいおすすめ野菜

焼肉に合うのはどんな野菜?

みんなでテーブルを囲んでワイワイ楽しんだり、ひとりでしっぽり楽しんだり、焼肉は子どもから大人まで食べて元気が出る食事ですよね。でも、お肉ばかりじゃなく野菜もしっかり摂りたい。そこでこの記事では、野菜ソムリエの稲吉永恵さんに、焼肉と相性のよい野菜について教えて頂きました。焼肉には、どんな野菜が合うのでしょうか。

1. サッと焼いて食べられる野菜、焼くのに時間がかかる野菜をバランスよくそろえる

お肉と野菜をバランスよく食べるなら、すぐに焼ける野菜と焼くのに時間がかかる野菜を準備するのがおすすめ。火が通るのに時間がかかる野菜ばかりだと、お肉だけを食べ終えてしまい、それから野菜だけを食べるのは箸が進みません。逆に、火の通りやすい野菜ばかりでは、焼きすぎてしまうこともあるでしょう。バランスよく準備することで、最初から最後までお肉と野菜を交互に食べることができますよ。

サッと焼いて食べられる野菜は、キャベツやもやし、ピーマン。あらかじめ加熱して下準備するとうもろこしやかぼちゃ、アスパラなどは、サッと焼き色を付ければ食べられるのでおすすめです。

焼くのに時間がかかる野菜は、玉ねぎやなす、長ねぎ。じっくり火を通すことで甘味が増して、とろりとジューシーに仕上がりますよ。

2. 箸休のために、焼かずに食べられる野菜を用意する

焼き野菜ばかりでは飽きてしまうので、口の中をさっぱりさせるためにも生で食べられる野菜を準備するのがおすすめ。こってりとした味付けや脂っぽさの気分転換に、みずみずしい生野菜をはさめばスッキリしますよ。

生でも焼いてもおいしいキャベツやミニトマトは、箸休めにいいのでたっぷり用意したいですね。

火の通りやすい野菜

もやし

おすすめの切り方

もやしは切らずにそのまま使えるので手間が省けますね。ビタミンの流出を防ぐため、水でささっと洗うだけでOKです。濃い目のタレがよく合いますよ。

おすすめの焼き方

しんなりしてきたら、食べごろです。あまり火を通しすぎず、シャキシャキ食感が残る程度に焼きましょう。

ピーマン

おすすめの切り方

縦半分にカットし、種と上のヘタの部分を取り除きます。水洗いし、キッチンペーパーで水気をふき取りましょう。このまま豪快に2等分でもいいですし、お子様には食べやすく、さらに半分の4等分に切ってもいいですね。

おすすめの焼き方

表面が焦げるくらい焼きましょう。ぷっくりと膨らむくらい焼くと、とてもジューシーで歯ごたえもあります。いつもはピーマン嫌いのお子様も、ほのかに甘みが感じられ、食べてくれるかもしれません。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「ピーマンは大きめにカットした方が苦味が出にくく甘味を感じます。また、ピーマンは丸ごと焼くのもおすすめ。サッと洗いそのままコロコロ転がしながら、じっくり焼きましょう。蒸し焼きのようになり甘くておいしく食べられます。中の種も食べられますよ。しょうゆや焼肉のタレなど何でも合います」

とうもろこし

おすすめの切り方

とうもろこしは火の通りが早いので、事前にゆでておくか、レンジで加熱しておきましょう。食べるときは、3~4等分にカットしてください。

おすすめの焼き方

生の場合は、皮をつけたまま丸焼きにすると、蒸し焼き状態になり、みずみずしい仕上がりになります。ゆでてから軽くあぶる場合は、ほんのり温める程度でOKです。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「とうもろこしをレンジで加熱する場合は、皮付きのまま5分ほどかけると甘く仕上がります。皮が付いていない場合は、水洗いをしてそのままラップに包んでレンジにかけましょう」

かぼちゃ

おすすめの切り方

丸ごとひとつの場合は1/4、半分の場合は1/2にカットし、種をスプーンで取り除きます。ヘタをとり皮をむいたあとは、放射状に0.5~0.8cmくらいの幅にスライスしましょう。分厚いと火が通るのに時間がかかってしまいますよ。

また、かぼちゃの皮は硬いため、カットする前に500Wのレンジで2~3分加熱をすると処理がしやすくなりますよ。

おすすめの焼き方

レンジで加熱してから、軽く焦げ目がつくくらい焼くと、甘みがありホクホクした食感を味わえます。生の状態から焼く際は、芯まで火が通っていないものの、表面が焦げているという可能性があるので、様子を見ながら焼きましょう。

アスパラガス

おすすめの切り方

根元の硬い部分の表面の皮をピーラーでむきます。切らずに豪快に食べましょう。捨てるところはないので全部食べられますよ。

おすすめの焼き方

オリーブオイルを塗って、塩こしょうを振って焼くとおいしくいただけます。やわらかいけれど、食べごたえのある食感に焼きあがります。表面にこんがり焼き色がつく程度が見た目的にもおいしく感じられますよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「根元は硬いので、2~3cmほど切り落としピーラーで皮をむきます。ハカマの部分の特有の苦みが苦手な場合は、包丁で剥くようにしてのぞいておくといいです」

にんじん

おすすめの切り方

ヘタをとり、ピーラーで皮をむいたら、軽く水洗いします。1cmくらいの輪切りか斜め切りにしましょう。下ごしらえとして、500Wのレンジで2分ほど加熱しておけば、時短になりますよ。

おすすめの焼き方

箸がすうっと突き刺されば食べごろです。焼くと甘くなるので、にんじん嫌いなお子様でも食べられるかもしれませんね。焼きすぎるとみずみずしさがなくなり、食感が損なわれてしまうため注意が必要です。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「にんじんは加熱してからアルミホイルにおき、塩こしょう、オリーブオイルを振りかけて包んで焼くのもおすすめ。バターをのせてもいいです。また、薄切りのにんじんはすぐに焦げるので、焼きすぎてしまいがち。分厚く切って10分ほど塩ゆでしておき、オリーブオイルをかけて焼き目がつくまで焼いてもおいしいです」

火の通りにくい野菜

玉ねぎ

おすすめの切り方

皮をむき、上の芽と下の根を取り除きます。ひとつ丸ごとカットする場合は、そのまま繊維に直角に輪切りにしましょう。半分にカットする場合は、水洗いしたら根の部分を下にして上の芽から真下に切って半分にします。そして、切った面を下にし、1~1.5cmくらいの幅に直角に半月切りしてください。焼くときにバラバラにならないように、爪楊枝をさしましょう。

おすすめの焼き方

焼き色がつくまで焼くと、甘い玉ねぎになりますよ。丸焼きにする場合は、皮が黒くなるまで焼きましょう。そうすると、食べごたえのある仕上がりになります。カットしたものを焼く場合は、焦げすぎないよう注意しましょう。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「丸焼きの場合、焦げやすいうえなかなか火が通らないので、小さめの玉ねぎをチョイスし十字に切り込みを入れ、アルミホイルを巻いて焼くといいです。お好みで、玉ねぎの切り込みの部分にバターをのせてじっくり焼くとおいしいですよ。新玉ねぎで作れば、とろりと甘く水分がたっぷりに仕上がります」

なす

おすすめの切り方

上のヘタの部分を切り取り、軽く水洗いします。幅は0.5~0.8cmくらいの斜め切りか輪切りがおすすめ。太めのなすは薄切りにしましょう。変色防止とアク抜きのために、1時間ほど塩水か酢水につけてから水気を切っておいてください。

おすすめの焼き方

破裂しないように、爪楊枝で穴を数個開け、丸ごと焼いてもいいでしょう。真夏のなすは皮が薄いのでかぶりつけます。輪切りにしたものは、焦げやすいので、火が強になっている場合は注意が必要です。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「なすは輪切りにしてからオイルを回しかけて馴染ませておくと、焼いたときにジューシーに仕上がりますよ」

長ネギ

おすすめの切り方

さっと水洗いし、1cm幅程度の斜め切りにしましょう。まっすぐカットするのでも構いませんが斜め切りにした方が火の通りが早くなります。

おすすめの焼き方

焦げやすいので、こまめにひっくり返して焼くのがポイントです。焼くと香ばしくなり、甘味が出て食べやすくなりますよ。ただし、中まで熱くなっているとやけどする可能性があるので注意しましょう。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「焦げやすいので、アルミホイルで包んで焼いてもいいです。また、長ねぎを長めにカットして表面が焦げるまでじっくり焼きます。お皿に移してから焦げた部分を剥がして中を食べると絶品。トロッと甘く、塩こしょうやしょうゆ、めんつゆなどでおいしくいただけますよ」

エリンギ

おすすめの切り方

エリンギは縦半分に切るか、適当な大きさに手で割きましょう。きのこ類は焼くと縮むため大きめにカットするのがおすすめです。

おすすめの焼き方

軽く焼くだけでアワビのような食感を味わえます。丸ごと焼いてもプリプリした歯ごたえですし、ホイルに包んでほかのきのこ類とタレを絡めて焼くのもいいですね。焼きすぎると食感が損なわれてしまうため注意しましょう。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】

稲吉さん:「エリンギは切らずに丸ごと焼くととってもジューシーに食べられます。乱切りや斜め切りにすると、コリコリとしたエリンギの食感を楽しめますよ。また、厚めに輪切りにするとホタテのような食感。バターしょうゆで食べるとおいしいです」

しいたけ

おすすめの切り方

水洗いはせず、キッチンペーパーで汚れをとりましょう。しいたけは包丁を入れた箇所から旨味が逃げてしまうため、傘の部分は切らないのがおすすめです。また、しいたけの石突きは切り、軸の部分は手で細かくさけば無駄なく食べられます。

おすすめの焼き方

塩を振って、傘を下向きにして焼いていきます。ヒダの部分に水滴がついてきたら食べごろです。そこに醤油をたらしたり、バターを置くなどバリエーション豊かにいただけます。しいたけの旨みと香りがたまりませんよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「しいたけはひっくり返さず片面だけ焼くといいです。水滴はしいたけの旨味なので、そのままいただきましょう。また、しいたけは水洗いをすると、風味や香りが逃げてしまいます。水分も吸収しやすいので、旨味も損なわれます。農薬を使わず作ることが多いので、ほこりやごみを払う程度でOKです。気になる場合は、かたくしぼった布巾でささっと拭いてください」

焼かずに食べられる野菜

キャベツ

おすすめの切り方

1.キャベツは4等分にし、2.芯部分は硬いので切り落としましょう。3.あとはお好みのサイズにざく切りにして水洗いしてください。時間が経つと酸化して、茶色に変色してしまいますので、キッチンペーパーで包むことをおすすめします。

おすすめの焼き方

生で食べてもいいですが、30秒ほど加熱してもおいしくいただけます。すぐに焦げてしまうので注意してくださいね。縮まない程度にサッと焼きましょう。塩ダレとの相性はバツグンですよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】

稲吉さん:「水分を多く含む野菜は焼くと縮むので、なるべく大きめにカットするといいですよ。また、キャベツ本来の甘さを楽しみたいなら、「くし切り」もおすすめ。芯をつけたまま放射状に等分に切り分けて、じっくり焼くとおいしいです。塩こしょうにしょうゆを回しかけるだけでもおいしいですし、焼肉のタレや味噌、塩ダレなど何でも合います」

お肉も野菜もおいしく食べよう♪

いつもおうちで焼肉をするときに焼いていた野菜はありましたか。みんなでホットプレートを囲むとついつい食べ過ぎてしまいます。お肉ばかりでなく、お肉と同じ量の野菜を摂取できれば理想的ですね。お肉ばかり食べて、食後に胸焼けしないようにバランスよく色んな野菜を食べましょう。