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 忙しく働く日本人がおろそかにしがちな朝ごはん。外出が減ったとはいえ、まだまだ忙しない都会の真ん中・渋谷で、1日中朝ごはんが楽しめる多目的カフェ『プルミエメ』がオープンし、話題になっています。今回はオーナーの"すず。”さんにお話を伺い、人気の秘密やこだわりを探ってみました。

たくさんの窓からは明るい光が差して気持ちが良い

『プルミエメ』のメニューテーマは“ちょっとよそゆきの朝ごはん”。カフェと朝ごはんが大好きで、フランス滞在歴のあるオーナーが、「コロナ禍にみんなの時間が朝にシフトしていくのではないか」という考えを元に作ったお店です。

 使用する食材からカトラリー、内装まで、とことん“よそゆき”にこだわった中で食べる朝ごはんは格別。今回は中でも人気のメニュー「ムイエットプレート」をご紹介します。

大人気! フランスの朝ごはん「ムイエットプレート」を食べてみた

「ムイエットプレート」1600円(税込)

 フランスの家庭で食べられるメジャーな朝食が「ムイエット」。半熟よりももっとトロトロにした卵に、パンを浸して食べる料理なんです。「ムイエットプレート」には数種類のカラフルなデリものっていて、とっても豪華!

 運ばれてきたら、まず「エッグカッター」という日本には馴染みのない道具を使って卵を割ります。

ヨーロッパではよく使われる道具らしい

 見たこともない道具を使うのが新鮮で、楽しい気分。少し手こずりながらも殻を割ると、鮮やかなオレンジ色の黄身と白い黄身が姿を現しました。

「ムイエットプレート」のこだわりは、2種の色の違う卵を使っているところ。あまり見かけない黄身が白い卵は、生だとレモンイエローで、火を通すと白くなる珍しい卵。お米を食べて育った鶏の卵で、通常の卵と比べて味は淡白。その分、濃い目のソースによく合うので、オムレツでも使われています。

こんなふうにディップしていただくと絶品!

 甘めの食パンとトロトロ卵が合わさると、なぜだかすごく贅沢に感じてしまうから不思議。卵は2つあるのでたっぷり付けても余裕があり、野菜にディップしても楽しめます。

 プレートを彩るデリは季節によって変わるそう。どれもシンプルな味付けですが、野菜そのものの旨味が強いので満足感があります。一口食べるごとに体に良いことをしている気分になるほど、食材がとってもフレッシュ!
 
「家で食べるいつもの朝ごはん」と区別するために、ミニトマトは丁寧に湯むきをしてマリネに、葉野菜はレタスやキャベツではなくあえて好き嫌いの多いケールを使ってるそうです。そんなこだわりのひとつひとつが、”よそゆきの朝ごはん”を新鮮に感じられる理由のひとつです。

『考えた人すごいわ』の高級食パンを使用

食パンを鉄板で焼くことで、中はもっちりふわふわ、外はカリッ!

 こだわりの食パンは、衝撃的なネーミングで話題になった『考えた人すごいわ』の高級食パンを使用しています。あの超人気高級食パンを並ばずに食べられるなんて、得した気分ですよね。

「まるでケーキのようなパン」というキャッチコピー通り、優しい甘さと食感に驚きました。食べた瞬間はもっちりしているのに、口の中でスーッと生地がほどけていきます。プラス200円でパンの追加注文ができるので、あまりの美味しさに一斤食べてしまいそうです。

朝ごはんを彩るドリンクも絶品!

「2層のカフェ・オレ」 700円(税込)

 華やかな朝食に意識が向いてしまいますが、ドリンクも期待以上。オリジナルのチューリップ型グラスにもこだわっていて、グラスありきでメニューを考えているほど。中に入る飲み物によって、その表情を変えます。

 今回オーダーしたのは「2層のカフェオレ」。牛乳とコーヒーが見事に2層に分かれ、浮かび上がる店名までがパーフェクトに計算されています。コーヒーは薫り高く、ミルクと合わさると優しいけれど上品で深みのある味。季節のヴィネガーなど、果物が映える華やかなドリンクも人気ですよ。

 店内は、外観からは想像ができないほど洗練された空間。フランスのテイストを活かしたシンプルで落ち着いた雰囲気に癒やされます。食事が終わった後も、ついつい長居をしてしまう女子たちが多かったのも納得です。

 今回紹介した『プルミエメ』があるのは、人気エリアの奥渋。代々木八幡駅徒歩2分という好立地ですが、メイン通りから1本入った静かな通りにあります。あえて看板を出さず、隠れ家を意識した店には、オープンから3カ月経っても連日満席の賑わいを見せています。

 一日の始まりに、“ちょっとよそゆきの朝ごはん”を堪能しに出かけてみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎佐々木 舞)

●SHOP INFO

店名:プルミエメ

住:東京都渋谷区富ヶ谷1-6-10 代々木公園ビル2F
営:8:00~17:00 (16:15 L.O.)
休:水曜
https://premiermai.suzu-pr.com/

●著者プロフィール

佐々木 舞
「美味しい」を求め、毎月お給料の半分以上が食費に消える元グルメリポーターのwebライター。美味しいモノがあると聞けば躊躇なく国境も越える食マニアで、これまで食べ歩きした国は60カ国以上。日本のご飯が世界で一番好き。そんな私が見つけた絶品グルメをご紹介します。