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依然として続くコロナ禍で苦しむ女性を対象とした「女性のための生活、仕事、子育て、なんでも相談会」が、7月10日(土曜)・11日(日曜)に東京都台東区で開かれることとなった。

2021年3月にも女性有志らによる女性のための相談会が開かれたが、今回は弁護士会が主催する。相談を受ける側も女性で、弁護士と相談員が対応する。

DVに苦しむ女性、子育てに悩む女性、仕事や住まいに困っている女性などの相談を主に受けつける。会場にはゆったりとしたカフェスペースを用意するなど話しやすい環境をととのえ、法的なアドバイス、生活保護申請、各種の手続きの案内などをおこなう。

事前の予約は不要で、相談料は無料。キッズスペースも用意し、子連れで参加することもできる。

●「誰かと話をしたい」だけでも構わない

相談会を主催する第二東京弁護士会と共催する「女性による女性のための相談会実行委員会」が7月5日、都内で会見した。

第二東京弁護士会会長の神田安積弁護士によると、困りごとを抱える女性に広く相談にきてもらおうと、弁護士らがシェアハウスや相談会場周辺のコンビニを訪問し、チラシの配布を実施。7月4日には秋葉原で街頭演説もおこなうなど周知活動に力を入れている。

「なかなか声の届かない相談を必要とされる方に来ていただき、少しでもリラックスしながらなかなか口に出しにくい悩みなどに応えていきたいと考えています。『誰かと話をしたい』ということでも構いません」(神田弁護士)

相談会では、第二東京弁護士会に所属する約30人の女性弁護士が対応する。第二東京弁護士会副会長の亀井真紀弁護士は「これだけの女性弁護士が集まることはそうそうない。貴重な機会になるのでは」と話す。

「最初から法律相談ということを意識していただかなくても構いません。生活での悩み事などを話してもらって、実行委員の方々と協力して対応し、『来てよかったな』と思ってもらえるような時間と場所にしたいと思っています」(亀井弁護士)

●法律相談だけでなく、支援制度の教示も実施

実行委員会は3月に女性のための相談会を主催し、2日間で122件の相談があった。「コロナ禍で仕事を失った」「家族からDVを受けている」などの声があったという。

実行委員会のメンバーでジャーナリストの松元ちえさんは、「たとえば、女性がDVの被害にあっても、『私はいつでも弁護士に相談できるんだ』と思えれば自信がつくし、それを相手の男性に伝えればひるむかもしれない」と、相談会を弁護士会が主催することの意義を強調する。

また、相談会では、法律相談だけでなく、生活保護の申請や各種の行政手続きの案内などもおこなう予定だ。支援制度の教示も積極的に実施する。

同メンバーでジャーナリストの竹信三恵子さんは、「給付制度を知らなかったり、知っていても申請しなかった女性が多くいる」と話す。

「制度を知っていても、自分が対象かどうかわからないという人や、自分は対象じゃないとあきらめる人が少なからずいます。サポートするシステムが乏しいことも理由にあります。今回の相談会で、(制度も含め)法律の話をもっと身近に届けられたらと思います」(竹信さん)

●開催概要

「女性のための生活、仕事、子育て、なんでも相談会」

【日時】 7月10日 午前11時から午後6時(最終受付:午後5時30分) 7月11日 午前11時から午後5時30分(最終受付:午後5時)

【場所】 レンタルスペース&カフェ「パズル 浅草橋」(台東区)