脇役なんて言わせない!梅雨を乗り切る3つの「薬味」レシピ
教えてくれた人
料理研究家/尾田衣子さん
フランス・イタリアの家庭料理ベースの簡単おもてなし料理、オリーブオイルに特化した料理を中心に杉並区にて料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」を主宰。著書に『薬味食堂』(朝日新聞出版)、『あまったパンで魔法のレシピ』(世界文化社)、『柑橘料理の本』(オーバーラップ)など。
「夏になってくると薬味の登場が増えてきますよね。薬味は単体もいいけれど実は『合わせ使い』もおすすめなんです。複数の薬味を一緒に使うとおいしさがグッとアップしますよ!
おかずとしてだけでなく、お酒にも合うので晩酌のお供にするのもおすすめ。料理のアクセントや調味料代わりになる便利な薬味でさっぱりレシピを楽しみましょう」
1. 副菜やおつまみに。ズッキーニとみょうがの塩昆布おかか和え
調理時間:10分
「青臭さがなくすっきりした味わいの生ズッキーニを味わえるひと品です。たっぷりの薬味と、昆布やかつおの旨味を上手に使うことで調味料代わりに。大葉とみょうがの組み合わせで爽やかさもアップします。塩昆布とかつお節の塩味と旨味がしっかりと感じられるので、副菜だけでなくおつまみにもおすすめです」
材料(2人分)
・ズッキーニ……小1本
・みょうが……2本
・大葉……4枚
・塩昆布……10g
・かつお節……3g
・塩……適量
作り方
1. ズッキーニは薄切りにする。みょうがは縦2等分にし、斜め薄切りに、大葉は細切りにする
2. ズッキーニは塩を加え塩もみし、水気を切る
3. 2、みょうが、大葉、塩昆布、かつお節を混ぜ合わせる
2. 万能ソースで食べる。夏野菜と薬味のエスニック風鶏ソテー
調理時間:25分
「たっぷり野菜と薬味がお肉のソース代わりに。ナンプラーやパクチーなどのエスニック食材に、ごまを合わせることで全体の食材が上手くまとまってくれます。エスニックソースは魚介やチーズなどに合わせてもおいしく食べられますよ」
材料(2人分)
・鶏もも肉……400g
・オリーブオイル……適量
・塩、黒こしょう……適量
・ミニトマト……3個
・むき枝豆……40g
・パクチー……1束
・小ねぎ……6本
a.ナンプラー……大さじ1杯
a.白すりごま……大さじ1杯
a.ライム汁……小さじ2杯
a.砂糖……小さじ1杯
作り方
1. 鶏肉の余計な脂を取り除き、厚みのあるところは切込みを入れ、表面に塩、こしょうを振る
2. オリーブオイルを熱したフライパンで鶏肉の皮目をパリッと焼き、裏返して火が通るまで焼く
3. ミニトマトは4等分、パクチーは粗切り、小葱は2cm幅に切りむき枝豆と混ぜ合わせる
4. (a)の材料を混ぜ合わせ、2に加え混ぜる
5. 2をそぎ切りにし、器に盛り3をたっぷりとのせる
3. 甘酢生姜がアクセントに。アボカドとタコの薬味和えパスタ
調理時間:20分
「プリッとしたタコとクリーミーなアボカドが相性ぴったりな冷製パスタ。甘酢生姜を使うことで、甘酸っぱさとピリッとした生姜の辛みが味のアクセントになります。薬味をたっぷり加え、暑い日にぴったりなすっきりとした味わいに仕上げましょう。冷製だからこそ隠し味のこぶ茶でしっかり旨味を出すのが、食欲アップのポイントです」
材料(2人分)
・細めのスパゲッティーニ……150g
・アボカド……1個
・たこ……80g
・甘酢しょうが(市販)……30g
・小ねぎ(小口切り)……1/3束
・大葉……6枚
a.こぶ茶……小さじ1杯
a.オリーブオイル……大さじ4杯
a.レモン汁……小さじ2杯
a.塩……適量
a.黒こしょう……適量
作り方
1. たっぷりの湯に塩を加えパスタをゆで、冷水で締める
2. アボカドは皮をむき種を取り、食べやすい大きさに切る
3. たこは薄切りに、甘酢しょうがは千切りにし、大葉は手で割いておく
4. アボカド、たこ、甘酢しょうが、小ねぎ、(a)を合わせる
5. 1を加え混ぜ合わせ、器に盛り付け大葉を散らす
6. オリーブオイル(分量外)、黒こしょうをふる
薬味を料理の主役に!
普段は脇役になってしまいがちな薬味ですが、調味料やソースとして使用することで料理の味を引き立てる存在になってくれますよ。定番の大葉やネギもいいですが、パクチーや甘酢しょうがなどはジメッとする梅雨の時期には特にぴったりの食材です。
かけるだけ、のせるだけはもう卒業!たっぷり使った主役級レシピで薬味のおいしさを存分に楽しみましょう。
文・撮影/上原花菜(macaroni ライター)