100年愛される名店の「究極のあじフライ」の作り方!あじのさばき方やレシピのコツを詳しく解説
100年愛される名店直伝!究極のあじフライレシピ
春から夏にかけて旬を迎えるあじ。季節の味覚をもっと堪能するべく、おうちでレストラン級のあじフライを作ってみませんか?
レシピを教えてくれたのは豊洲市場内にある人気店「とんかつ八千代」で腕をふるう佐藤 修さん。
とんかつ八千代では、市場で仕入れた新鮮な魚介を使ったフライ定食を食べることができます。なかでもその日あがった新鮮なあじを使ったあじフライは人気メニュー。衣はさっくり、身はふんわりとまさに理想形です。
とんかつ八千代の人気メニュー「あじフライ」の作り方
1. あじを背開きにする
まずは、尻尾の少し上にあるぜいごと呼ばれる硬いウロコを削ぎとり、表面のウロコもとります。頭を切り落として内臓をとり出し、身を流水で洗い流しましょう。
ちなみに、新鮮でおいしいあじは目が澄んでいて、しっかりと体高(たいこう)があるかどうかで見分けると良いそうです。
※体高とは、魚の背中から腹部までの最大距離のこと
背から包丁を入れる
あじの背を手前にし、背びれの少し上あたりから包丁の刃先を入れていきます。
開いたものがこちら。包丁をあじの中骨にしっかりと沿わせ、コツコツと骨が当たっている感触を確かめながら開くのがポイントだそうです。
身から中骨を外す
開いたあじを裏返し、包丁を中骨の少し上に入れます。中骨に身が残らないように注意しながら、尾びれの少し手前まで切り込みを入れましょう。
尾びれを残し、中骨をざくっと断ち切ります。
腹骨をとる
次に、腹骨をとります。包丁を寝かせた状態で腹骨に沿わせ、薄く削ぎとります(写真左)。
また、赤丸部分(写真右)はあじの卵。卵がついていた場合は腹骨と同じように削ぎとっておきましょう。
腹びれをとる
口当たりの悪い腹びれをとります。開いたあじを写真のように持ち、腹びれを包丁でしっかりと押さえて引っぱります。
下処理を終えたあじがこちら。佐藤さんは、1枚ものの数十秒で開いていました。「慣れるには練習あるのみ!」とのことです。
2. 開いたあじに塩こしょうをふり、衣をつける
いよいよ衣付けです。開いたあじに塩こしょうをふり、小麦粉を薄くつけ、卵液にくぐらせます。とんかつ八千代の卵液は、コク出しのために粉チーズを少し混ぜているそうですよ。
次にパン粉をつけます。全体にパン粉をまぶしたら、片手で包み込むようにキュッと押さえます。衣がついていない箇所がないように注意してください。
パン粉はこだわりの生パン粉。荒めのものを使用することで、さっくりと口当たりが良くなるそうです。
4. 170~180度の油で揚げる
衣をつけたあじを、170~180度に熱した油で揚げます。揚げ油には、サラダ油にラード(豚の脂)とヘット(牛の脂)を混ぜたものを使用することで、こってりとした風味に仕上がるそうです。
もちろん、一般のご家庭ではサラダ油のみでもOK。こんがりキツネ色になったら引きあげ、油を切って完成です。
おいしいタルタルソースの秘密
あじフライに欠かせないのがそう、タルタルソース。
とんかつ八千代のタルタルソースは、ゆで玉子、玉ねぎ、ピクルスなどベーシックな材料で、ポイントはサラダ油を加えることだそう。ソースをなめらかな舌触りにするためには欠かせないのだとか。
サラダ油の分量は?と伺うと、にやりと笑う佐藤さん。「厳密には言えませんが、このタルタルソースは相当なカロリーですよ」とのことです……。
究極のあじフライをおうちでも!
100年続く名店で愛され続ける、究極のあじフライ。市場で仕入れた新鮮なあじの力も大きいですが、「卵液に粉チーズを入れてコク出し」「きめの荒い生パン粉使用」など、家庭でもマネできるおいしい秘訣がたくさんありました。
また、捌きたてのあじで作るあじフライは格別。ふんわりとした身は、噛めば噛むほど口の中で旨味が広がります。捌き方をマスターして、おうちでレストラン級のおいしいあじフライを楽しんでみてはいかがでしょうか?
取材・文/高崎瑞輝(macaroni 編集部)
撮影/宮本信義
取材協力
店舗名:とんかつ八千代
電話番号:03-6633-0333
最寄駅:ゆりかもめ市場前駅から徒歩4分
郵便番号:135-0061
住所:東京都江東区豊洲6-6-1 豊洲市場7街区 管理施設棟3F
市区町村:江東区
町域:豊洲6-6-1 豊洲市場7街区 管理施設棟3F
営業時間:5:00~13:00(LO)
定休日:水曜日、日曜日、休市日