「ママゴト婚」から15年、辻希美さんがそれでも早く産んでよかったと思う理由
「子どもが子どもを生んでどうするんだ!」
モーニング娘。OGでタレントの辻希美さんが結婚したとき、19歳で「デキちゃった婚」と報道され、当時こんなバッシングが大量に寄せられたといいます。
しかし、その後も彼女はマイペースに育児や結婚生活と向き合い続け、15年たった今、気づけば4人の子を育てるママとなり、その姿を発信し続けるブログやYouTubeは人気を集めています。そんな辻希美さんにお話を聞きました。
辻希美さんにインタビュー
バッシングの風向きが変わったのは第4子を妊娠した頃だといい、本人も周りも変わりようにはびっくりしたとか。
この6月17日には自身の34歳の誕生日と同時に、子育てや夫婦関係を語った書籍『大好きな人と結婚した、その後。
』(講談社刊)が発売になりました。
辻さんに当時を振り返ってもらいながら、バッシング当時の心境や夫婦関係について語っていただきました。
――15年前、当時19歳だった辻さんと、26歳だった杉浦太陽さんは結婚を発表しました。同時に妊娠も発覚しており、それが多くのバッシングを呼ぶこととなります。今考えても、「なぜあそこまで」と思う加熱ぶりでしたが、ご自身で振り返るとどんな心境だったのでしょうか。
辻さん:あのときは私としても、批判的な意見は来るだろうなと思っていました。だから「言われてもしょうがないかな」っていう気持ちはありました。
実際のバッシングを受けてからは、どの番組を見ても「デキ婚」とか「ママゴト婚」、「子どもが子どもを産んでどうする?」という文字が入ってきたので、あまりニュースは見ないようにしました。今と違って情報から離れることは簡単でしたし、一方で今ほど妊娠と結婚の同時発表が一般的ではなかったので、つらい部分はありましたね。
――かなりふさぎ込んだ時期もあったのでしょうか。
辻さん:そうですね。1人目の妊娠出産時はバッシングもあり、ほぼ家にいる生活でした。当時は親や友達とも離れて暮らしていたので、より孤独感のようなものは強かったかもしれません。
そんな自分を旦那さんとも気持ちを共有できたらよかったんですが、1人目のときはできませんでした。向こうは仕事で外出していることが多かったし、私もママとして自分がしっかりやらなきゃと責任感が強くなりすぎて、気持ちをわかち合う余裕がなかったんです。
――1人目の育児をしていた頃を振り返ると、ほぼ記憶がないという辻さん。では今振り返って、「ああしておけばよかった」という事はあるのでしょうか。
辻さん:今はこれでよかったと100%思っているのですが、当時は「早かったのかな」って後悔は正直ありました。
私は20歳で子をもつと同時に、家庭に入ることを自分で選んだのですが、周りは成人を迎えてお酒を飲み始めたり夜遊びし始めたりした頃です。そんな時自分は慣れない育児でヘトヘトになっていて、授乳中とかに「ああ、私はなにしてるんだろう」とものすごく落ち込んだのを覚えています。
でも15年たった今、長女は中学生で、服の貸し合いや恋バナもできるほど友達感覚のつき合いができています。そういった今の幸せを感じるとき、本当に早く出産してよかったと思うし、長女でよかったって思います。
旦那さんの杉浦太陽さんといつも仲睦まじい写真を投稿しています(辻希美さん公式インスタグラムより引用)
――1人目の育児の際、ママとしての自分にプレッシャーをかけすぎていたという辻さん。責任感の強さがボタンのかけ違いとなり、15年の夫婦生活の中では2度の離婚危機があったといいます。一体なにが原因だったのでしょう。
辻さん:具体的にコレといった原因があるわけではないんです。私が子どもを出産して「お母さんとしてちゃんとしなきゃ!」と思っていたら、まったく甘えられなくなってしまったんです。そうしてどんなことも自分で飲み込んで自分で解決して、でも常にピリピリしているから、彼もそんな私を見てイライラし始める。そんな状態でちょっとしたケンカが増えるようになったのが、1人目と2人目の育児の時にありました。
――書籍にはこうした状況をそれぞれが反省し、そして夫婦として向き合い直す話が書かれています。こうした離婚危機を乗り越え、今のお二人がどんな感じか、教えてください。
辻さん:ウチは子育ての役割とかルールは全然なくて、今はやれるほうがやろうってスタンスです。結婚当時は私が「男性にはキッチンに立ってほしくない」とかいろいろこだわりがあったのですが、爆発してパンクして、やめました(笑)。
家事については、旦那さんは言わないと気づかないタイプですが、言えば嫌な顔せずすぐに100%行動してくれるので、とても助かっています。
コミュニケーションについては今はお互いがある程度わかり合っているし性格も結構似てきているので、「これを言ったら嫌な気持ちになるだろうな」って視点は持って接するようにする程度です。普段の会話では嫌なことも笑ってストレートに言いますし、溜め込まないようにしています。
あと、個人的なツボとして気をつけているのが、生理前はどうしてもホルモンバランス的にイライラしてしまうので、旦那さんには宣言するようにしています。そうするとさりげなく距離を保ってくれるので、私も感謝しながらやりすごすことができるんです。
辻さんの新刊『大好きな人と結婚した、その後。』
<撮影/岡戸雅樹 取材・文/おおしまりえ ヘアメイク/冨永朋子(アルール) スタイリスト/トリイクニコ 衣装/Maison de FLEUR Petite Robe 06ー6151ー1393>
1987年、東京都出身。2000年に12歳でモーニング娘。のメンバーとして芸能界入り、2004年に卒業。2007年に俳優・杉浦太陽さんと結婚し、当時20歳で出産。現在は4児の母として仕事や育児に奮闘。ブログ、Youtube、インスタグラムなどSNSで暮らしぶりを発信。著書『大好きな人と結婚した、その後。
』(講談社刊)が発売
モーニング娘。OGでタレントの辻希美さんが結婚したとき、19歳で「デキちゃった婚」と報道され、当時こんなバッシングが大量に寄せられたといいます。
しかし、その後も彼女はマイペースに育児や結婚生活と向き合い続け、15年たった今、気づけば4人の子を育てるママとなり、その姿を発信し続けるブログやYouTubeは人気を集めています。そんな辻希美さんにお話を聞きました。
辻希美さんにインタビュー
4児のママ・辻希美さんが結婚当時を振り返って
バッシングの風向きが変わったのは第4子を妊娠した頃だといい、本人も周りも変わりようにはびっくりしたとか。
この6月17日には自身の34歳の誕生日と同時に、子育てや夫婦関係を語った書籍『大好きな人と結婚した、その後。
』(講談社刊)が発売になりました。
辻さんに当時を振り返ってもらいながら、バッシング当時の心境や夫婦関係について語っていただきました。
●産んだ直後の後悔と今の充実感
――15年前、当時19歳だった辻さんと、26歳だった杉浦太陽さんは結婚を発表しました。同時に妊娠も発覚しており、それが多くのバッシングを呼ぶこととなります。今考えても、「なぜあそこまで」と思う加熱ぶりでしたが、ご自身で振り返るとどんな心境だったのでしょうか。
辻さん:あのときは私としても、批判的な意見は来るだろうなと思っていました。だから「言われてもしょうがないかな」っていう気持ちはありました。
実際のバッシングを受けてからは、どの番組を見ても「デキ婚」とか「ママゴト婚」、「子どもが子どもを産んでどうする?」という文字が入ってきたので、あまりニュースは見ないようにしました。今と違って情報から離れることは簡単でしたし、一方で今ほど妊娠と結婚の同時発表が一般的ではなかったので、つらい部分はありましたね。
――かなりふさぎ込んだ時期もあったのでしょうか。
辻さん:そうですね。1人目の妊娠出産時はバッシングもあり、ほぼ家にいる生活でした。当時は親や友達とも離れて暮らしていたので、より孤独感のようなものは強かったかもしれません。
そんな自分を旦那さんとも気持ちを共有できたらよかったんですが、1人目のときはできませんでした。向こうは仕事で外出していることが多かったし、私もママとして自分がしっかりやらなきゃと責任感が強くなりすぎて、気持ちをわかち合う余裕がなかったんです。
――1人目の育児をしていた頃を振り返ると、ほぼ記憶がないという辻さん。では今振り返って、「ああしておけばよかった」という事はあるのでしょうか。
辻さん:今はこれでよかったと100%思っているのですが、当時は「早かったのかな」って後悔は正直ありました。
私は20歳で子をもつと同時に、家庭に入ることを自分で選んだのですが、周りは成人を迎えてお酒を飲み始めたり夜遊びし始めたりした頃です。そんな時自分は慣れない育児でヘトヘトになっていて、授乳中とかに「ああ、私はなにしてるんだろう」とものすごく落ち込んだのを覚えています。
でも15年たった今、長女は中学生で、服の貸し合いや恋バナもできるほど友達感覚のつき合いができています。そういった今の幸せを感じるとき、本当に早く出産してよかったと思うし、長女でよかったって思います。
●がんばって背負いすぎた結果の離婚危機
旦那さんの杉浦太陽さんといつも仲睦まじい写真を投稿しています(辻希美さん公式インスタグラムより引用)
――1人目の育児の際、ママとしての自分にプレッシャーをかけすぎていたという辻さん。責任感の強さがボタンのかけ違いとなり、15年の夫婦生活の中では2度の離婚危機があったといいます。一体なにが原因だったのでしょう。
辻さん:具体的にコレといった原因があるわけではないんです。私が子どもを出産して「お母さんとしてちゃんとしなきゃ!」と思っていたら、まったく甘えられなくなってしまったんです。そうしてどんなことも自分で飲み込んで自分で解決して、でも常にピリピリしているから、彼もそんな私を見てイライラし始める。そんな状態でちょっとしたケンカが増えるようになったのが、1人目と2人目の育児の時にありました。
――書籍にはこうした状況をそれぞれが反省し、そして夫婦として向き合い直す話が書かれています。こうした離婚危機を乗り越え、今のお二人がどんな感じか、教えてください。
辻さん:ウチは子育ての役割とかルールは全然なくて、今はやれるほうがやろうってスタンスです。結婚当時は私が「男性にはキッチンに立ってほしくない」とかいろいろこだわりがあったのですが、爆発してパンクして、やめました(笑)。
家事については、旦那さんは言わないと気づかないタイプですが、言えば嫌な顔せずすぐに100%行動してくれるので、とても助かっています。
コミュニケーションについては今はお互いがある程度わかり合っているし性格も結構似てきているので、「これを言ったら嫌な気持ちになるだろうな」って視点は持って接するようにする程度です。普段の会話では嫌なことも笑ってストレートに言いますし、溜め込まないようにしています。
あと、個人的なツボとして気をつけているのが、生理前はどうしてもホルモンバランス的にイライラしてしまうので、旦那さんには宣言するようにしています。そうするとさりげなく距離を保ってくれるので、私も感謝しながらやりすごすことができるんです。
辻さんの新刊『大好きな人と結婚した、その後。』
<撮影/岡戸雅樹 取材・文/おおしまりえ ヘアメイク/冨永朋子(アルール) スタイリスト/トリイクニコ 衣装/Maison de FLEUR Petite Robe 06ー6151ー1393>
【辻希美さん】
1987年、東京都出身。2000年に12歳でモーニング娘。のメンバーとして芸能界入り、2004年に卒業。2007年に俳優・杉浦太陽さんと結婚し、当時20歳で出産。現在は4児の母として仕事や育児に奮闘。ブログ、Youtube、インスタグラムなどSNSで暮らしぶりを発信。著書『大好きな人と結婚した、その後。
』(講談社刊)が発売