時短調理のコツは材料を全部出し。家政婦さんの動きを見てわかったこと
子育てに家事…いろいろやることが多すぎててんてこまいの人も多いはず…。
ここでは、家事代行・家政婦サービスを利用したという整理収納アドバイザーの三條凛花さんに、家政婦さんのワザを間近で見てわかった「時短のご飯づくり」のコツを教えてもらいました。
家政婦さんにつくりおきを依頼したことがあります。プロの技を間近で見て勉強したいと思ったからです。
実際、ものすごく勉強になりました。家政婦さんの調理をじっくり観察してわかった、3つの下ごしらえのコツを紹介します。
家政婦さんがつくってくれたすごい品数のつくりおき
これは、家政婦さんが3時間でつくってくれた料理の一部です。30品近い料理がダイニングテーブルにずらりと並びました。
ご飯支度に取りかかる前に、材料や道具をそろえておく。ごく当たり前だと言われていることですが、皆さんは実践していますか?
家事代行サービスをお願いした当時、私が住んでいたのは、とても狭い賃貸でした。当然キッチンの作業スペースもほとんどありません。事前に準備しておくなんて無理だと諦めていました。だから、調理台の上に置くのは、今つくりたい一品の材料だけ。子どもが小さくて、調理時間が読めないのも理由です。
そんなわけで、調理中に、何度も冷蔵庫と調理台を往復していました。
ところが、同じキッチンを使った家政婦さんの動きは、私とはまったく違いました。
使っていい食材すべてを出してほしい。そう言われました。
事前に用意した食材のみならず、余っているものから缶詰まで、何でも出してほしいと言うのです。
その結果、1週間分近くにもなる大量の食材、缶詰、調味料、そして保存容器に調理道具と、本当にすべてのものが出そろいました。
家政婦さんは、調理台だけでなくダイニングテーブルにもいっぱいに材料を並べ、野菜類は包装されたまま調理台ではなくシンクに直置き。さらには床まで使って調味料のビンを置いていく。
ものすごい量になりました。
最初は、決まった時間内にこんなにたくさんの食材を使い切れるのかな? と驚いたほどです。
この「全部出し」作業をしておくと、冷蔵庫や棚と調理台を往復する時間をすべてカットできます。
つくる量が多ければ多いほど大切な工程だと感じました。
ちなみに、私自身が全部出しをするときは、2枚のトレイを活用しています。
左側には盛りつける器や調理道具、右側には食材を置きます。
右のトレイの食材は、使うときに一旦トレイから出します。そして、冷蔵庫に戻すものだけを右側のトレイへと戻します。
わが家は、子どもが小さくて調理が中断する可能性があるので、未着手のものも右側に残しています。
終わったらきれいな状態になっていきます。
トレイという目に見える枠があることで、全部出しがとてもしやすくなりますよ。
次に家政婦さんが行なったのは、肉や魚に火を通すことでした。レシピに沿ってつくるのではなく、3口コンロをすべて使い、とにかく焼いて、煮て、蒸していきました。
そして同時進行で野菜の下ごしらえが進みます。包装された状態でシンクに置かれた野菜たち。まずはどんどん包装を剥ぎ取っていきます。次に、まとめてどんどん野菜を洗い、それが終わったらすべてをカットしていく。
驚くべき手際のよさで、約1週間分の食材が、1時間半ほどで「すぐに使える状態」に変身しました。
私もその動き方を参考に「開封」「水洗い」「カット」…というように、すべての材料を使って同じ動きをくり返しています。
そして、お願いしていた3時間のうち、実際に調理をしていたのはわずか半分の時間です。
ここまで紹介した2つのコツを守りながらやってみたら、私も1時間で15種類の半調理・調理ができました。
そして、最後の学ぶべきコツは「あえないサラダ」をたくさんつくっておられたことです。
どういうことかと言うと、たくさんカットしておいた野菜を、いろいろな組み合わせで保存容器に入れておくこと。
そして、数種類の手作りドレッシングは、野菜にかからないようにラップに包んで一緒に入れてありました。
たとえば、
・ゆでたエビ、ミニトマト、蒸しジャガイモ(+ヤンニョムドレッシング)
・キュウリ、ハム、カイワレ菜(みそマヨ)
・ゆでた青菜(柚子コショウマヨ)
というように。
食べるときは、お皿に移して、ドレッシングをかけるだけです。あえていないので、水っぽくなりません。
私は、半調理ずみの1野菜を1つの保存容器にまとめることが多かったのですが、これもとても便利です。さまざまな料理に少しずつ使えるので、かんたんに1食ごとの食品数を増やせます。でも、家政婦さんの、このあえないサラダは、盛りつけるのさえ面倒だな、というときにあったらすごくうれしい。手を汚さず、手間なく一品ができるとすごく便利です。
半調理済み野菜の一部は、あえないサラダにしておいたりしています。
こちらが、あえないサラダを用意したときの画像です。真ん中の白い器のふたつがそうです。
家政婦さんの調理の様子を間近で見て、「とにかく全部出し」「くり返し作業」「あえないサラダ」という3つの調理のコツがあることを知りました。取り入れやすいものからやってみると、毎日のご飯したくがラクになりますよ。
●教えてくれた人
ライター、整理収納アドバイザー。夫、長女、長男の4人+2猫暮らし。家事をムリせず楽しく続ける工夫を発信。著書に『もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割
』(扶桑社)、『時間が貯まる 魔法の家事ノート
』(扶桑社刊)、『365日のとっておき家事 もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり
』がある。ブログ:「365日のとっておき家事」
ここでは、家事代行・家政婦サービスを利用したという整理収納アドバイザーの三條凛花さんに、家政婦さんのワザを間近で見てわかった「時短のご飯づくり」のコツを教えてもらいました。
家政婦さんの調理を見て学んだ、ご飯づくりを最速化する3つのコツ
家政婦さんにつくりおきを依頼したことがあります。プロの技を間近で見て勉強したいと思ったからです。
実際、ものすごく勉強になりました。家政婦さんの調理をじっくり観察してわかった、3つの下ごしらえのコツを紹介します。
家政婦さんがつくってくれたすごい品数のつくりおき
これは、家政婦さんが3時間でつくってくれた料理の一部です。30品近い料理がダイニングテーブルにずらりと並びました。
●コツその1 調理の前に全部出しする
ご飯支度に取りかかる前に、材料や道具をそろえておく。ごく当たり前だと言われていることですが、皆さんは実践していますか?
家事代行サービスをお願いした当時、私が住んでいたのは、とても狭い賃貸でした。当然キッチンの作業スペースもほとんどありません。事前に準備しておくなんて無理だと諦めていました。だから、調理台の上に置くのは、今つくりたい一品の材料だけ。子どもが小さくて、調理時間が読めないのも理由です。
そんなわけで、調理中に、何度も冷蔵庫と調理台を往復していました。
ところが、同じキッチンを使った家政婦さんの動きは、私とはまったく違いました。
使っていい食材すべてを出してほしい。そう言われました。
事前に用意した食材のみならず、余っているものから缶詰まで、何でも出してほしいと言うのです。
その結果、1週間分近くにもなる大量の食材、缶詰、調味料、そして保存容器に調理道具と、本当にすべてのものが出そろいました。
家政婦さんは、調理台だけでなくダイニングテーブルにもいっぱいに材料を並べ、野菜類は包装されたまま調理台ではなくシンクに直置き。さらには床まで使って調味料のビンを置いていく。
ものすごい量になりました。
最初は、決まった時間内にこんなにたくさんの食材を使い切れるのかな? と驚いたほどです。
この「全部出し」作業をしておくと、冷蔵庫や棚と調理台を往復する時間をすべてカットできます。
つくる量が多ければ多いほど大切な工程だと感じました。
ちなみに、私自身が全部出しをするときは、2枚のトレイを活用しています。
左側には盛りつける器や調理道具、右側には食材を置きます。
右のトレイの食材は、使うときに一旦トレイから出します。そして、冷蔵庫に戻すものだけを右側のトレイへと戻します。
わが家は、子どもが小さくて調理が中断する可能性があるので、未着手のものも右側に残しています。
終わったらきれいな状態になっていきます。
トレイという目に見える枠があることで、全部出しがとてもしやすくなりますよ。
●コツ2 同じ作業をくり返すのが肝
次に家政婦さんが行なったのは、肉や魚に火を通すことでした。レシピに沿ってつくるのではなく、3口コンロをすべて使い、とにかく焼いて、煮て、蒸していきました。
そして同時進行で野菜の下ごしらえが進みます。包装された状態でシンクに置かれた野菜たち。まずはどんどん包装を剥ぎ取っていきます。次に、まとめてどんどん野菜を洗い、それが終わったらすべてをカットしていく。
驚くべき手際のよさで、約1週間分の食材が、1時間半ほどで「すぐに使える状態」に変身しました。
私もその動き方を参考に「開封」「水洗い」「カット」…というように、すべての材料を使って同じ動きをくり返しています。
そして、お願いしていた3時間のうち、実際に調理をしていたのはわずか半分の時間です。
●コツ3 あえないサラダをつくっておく
ここまで紹介した2つのコツを守りながらやってみたら、私も1時間で15種類の半調理・調理ができました。
そして、最後の学ぶべきコツは「あえないサラダ」をたくさんつくっておられたことです。
どういうことかと言うと、たくさんカットしておいた野菜を、いろいろな組み合わせで保存容器に入れておくこと。
そして、数種類の手作りドレッシングは、野菜にかからないようにラップに包んで一緒に入れてありました。
たとえば、
・ゆでたエビ、ミニトマト、蒸しジャガイモ(+ヤンニョムドレッシング)
・キュウリ、ハム、カイワレ菜(みそマヨ)
・ゆでた青菜(柚子コショウマヨ)
というように。
食べるときは、お皿に移して、ドレッシングをかけるだけです。あえていないので、水っぽくなりません。
私は、半調理ずみの1野菜を1つの保存容器にまとめることが多かったのですが、これもとても便利です。さまざまな料理に少しずつ使えるので、かんたんに1食ごとの食品数を増やせます。でも、家政婦さんの、このあえないサラダは、盛りつけるのさえ面倒だな、というときにあったらすごくうれしい。手を汚さず、手間なく一品ができるとすごく便利です。
半調理済み野菜の一部は、あえないサラダにしておいたりしています。
こちらが、あえないサラダを用意したときの画像です。真ん中の白い器のふたつがそうです。
●まとめ
家政婦さんの調理の様子を間近で見て、「とにかく全部出し」「くり返し作業」「あえないサラダ」という3つの調理のコツがあることを知りました。取り入れやすいものからやってみると、毎日のご飯したくがラクになりますよ。
●教えてくれた人
【三條凛花さん】
ライター、整理収納アドバイザー。夫、長女、長男の4人+2猫暮らし。家事をムリせず楽しく続ける工夫を発信。著書に『もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割
』(扶桑社)、『時間が貯まる 魔法の家事ノート
』(扶桑社刊)、『365日のとっておき家事 もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり
』がある。ブログ:「365日のとっておき家事」