「捨てない夫」にイライラ!趣味のものを捨てずにすっきり暮らすには?
家をすっきり片づけるには、まずはものを減らし、少ないもので暮らすのがいちばんの近道。でも、家族にものが多い人がいるとなると、簡単な話ではなくなります。
「わが家の夫は趣味のものに囲まれて暮らしたい“マキシマリスト”。収納スペースがたりなくてリビングにあふれたことも」というのはライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。
夫の趣味を尊重しつつ、すっきり暮らすコツを教えていただきました。
「マキシマリスト」という言葉を聞いたことはありますか?
近年流行語大賞にもノミネートされた、必要最低限のものしか持たずに暮らす「ミニマリスト」と正反対の言葉で、たくさんの好きなものに囲まれて暮らす人のことをいいます。
じつはわが家の夫もそのタイプ。キャンプ、釣り、マウンテンバイクといった趣味のアウトドアグッズがとても多く、かなりの収納スペースが必要です。収納スペースがたりず、リビングの隅に積んだりして雑然とした時期もありましたが、今ではそれらを捨てずともすっきりした空間になっています。
ものが多い夫がいてもすっきりしたリビング
あふれる程ある夫の私物の収納用として元々ひと部屋を使っていましたが、その部屋を見るたびに「汚部屋」「どうしてこんなに溜めるの?」「少しは捨てれば?」と感じてイライラしていました。
我慢ができなくてそれを口にすると「いらないものはない!」と怒って返ってくるだけ。
認識が大きく変わったきっかけは夫のあるひと言でした。
「ゴミもないし、汚いものもないだろ!」
たしかに夫の言う通りでした。テレビで見る「汚部屋」「ゴミ屋敷」のように食べ終わった食品など本当のゴミを片づけずに散乱している状態ではない。好きで集めたものが多すぎて一見ゴチャゴチャしているから汚部屋に見えがちなだけ。
たとえば女性の場合、食器やマスキングテープやピアスなどを集めがちで「どれもお気に入りで減らすことができない」ということがありますよね。夫もそれと同じで、ただ集めているものが私にとっては興味を持ちづらいだけということに気づきました。
そうなると、これまでの夫に対する私の発言は自分の価値観の押しつけで、夫が大事にしているものや価値観を否定していたのではと反省するに至りました。
その反省から私は行動を変えました。夫の趣味や部屋のことに対してなにか意見するのではなく、キッチンやリビングなど私が管理している場所の片づけがきちんとできているのかに意識を向けました。食品の消費期限をきらしてしまっていたり全然使っていないもの、存在を忘れてしまったものがあっては他人のことは言えません。「まず自分」です。
見直してみると意外にあるものです。手芸用の布はもうこの先を考えると使いきれない量だったし、便利と言われる調理家電も料理が苦手な私には使いこなせない無用の長物。料理上手になった気分になれるオシャレな調味料や香辛料は使いきれずに期限ぎれ…。
こうして少しずつ手放せる物が見つかり、最終的にはかなりのスペースがあくことになりました。
その結果キッチンには、夫のキャンプグッズの一部を収納することに成功。
夫の買った食品が食器棚のワークトップから消えました。
また、夫は安い食品を大量買いすることも好きなので、その収納場所も冷蔵庫・冷凍庫・パントリーそれぞれにつくることができ、以前はあふれがちだったものの指定席を確保できたことで、夫のものを捨てずともすっきりした空間にすることができました。
これにはうれしいおまけ効果もあり、家族の共有空間であるキッチンやリビングが片づいてキレイになると、夫に協力的な態度が見られるようになりました。
以前はその辺りに置きっ放しにしていたカギやお財布、脱ぎっ放しにしていた上着などをリビングから自室に行くときに持って行ってくれるようになり、「夫あるある」の散らかる悩みが解消されました。
「片づけはうつる」と言われますが、わが夫にもうつったようです。
どちらかと言うと夫はマキシマリストで私はミニマリスト。夫婦として一緒に暮らすにはうまくいかないように思えるかもしれないですが、それぞれ快適な空間で暮らしたいという想いは同じ。
どちらがいい・悪いではなく、相手の価値観を受け入れ尊重することが、快適な暮らしをつくる上で大切なことであると思っています。
●教えてくれた人
ライフオーガナイザー、親・子の片づけインストラクター。片づけが苦手なワーキングマザーやこどもの立場に立った、楽で早く片づく収納のアドバイスやセミナーを実施。ブログ「片づけられない家族とのスマートシンプル空間
」を日々更新
「わが家の夫は趣味のものに囲まれて暮らしたい“マキシマリスト”。収納スペースがたりなくてリビングにあふれたことも」というのはライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。
夫の趣味を尊重しつつ、すっきり暮らすコツを教えていただきました。
趣味のものが多い夫。収納スペースからあふれるものをどうする?
「マキシマリスト」という言葉を聞いたことはありますか?
近年流行語大賞にもノミネートされた、必要最低限のものしか持たずに暮らす「ミニマリスト」と正反対の言葉で、たくさんの好きなものに囲まれて暮らす人のことをいいます。
じつはわが家の夫もそのタイプ。キャンプ、釣り、マウンテンバイクといった趣味のアウトドアグッズがとても多く、かなりの収納スペースが必要です。収納スペースがたりず、リビングの隅に積んだりして雑然とした時期もありましたが、今ではそれらを捨てずともすっきりした空間になっています。
ものが多い夫がいてもすっきりしたリビング
●捨てない夫にイライラの日々
あふれる程ある夫の私物の収納用として元々ひと部屋を使っていましたが、その部屋を見るたびに「汚部屋」「どうしてこんなに溜めるの?」「少しは捨てれば?」と感じてイライラしていました。
我慢ができなくてそれを口にすると「いらないものはない!」と怒って返ってくるだけ。
認識が大きく変わったきっかけは夫のあるひと言でした。
「ゴミもないし、汚いものもないだろ!」
たしかに夫の言う通りでした。テレビで見る「汚部屋」「ゴミ屋敷」のように食べ終わった食品など本当のゴミを片づけずに散乱している状態ではない。好きで集めたものが多すぎて一見ゴチャゴチャしているから汚部屋に見えがちなだけ。
たとえば女性の場合、食器やマスキングテープやピアスなどを集めがちで「どれもお気に入りで減らすことができない」ということがありますよね。夫もそれと同じで、ただ集めているものが私にとっては興味を持ちづらいだけということに気づきました。
そうなると、これまでの夫に対する私の発言は自分の価値観の押しつけで、夫が大事にしているものや価値観を否定していたのではと反省するに至りました。
●「まず自分が片づけよう」と意識と行動が変わる
その反省から私は行動を変えました。夫の趣味や部屋のことに対してなにか意見するのではなく、キッチンやリビングなど私が管理している場所の片づけがきちんとできているのかに意識を向けました。食品の消費期限をきらしてしまっていたり全然使っていないもの、存在を忘れてしまったものがあっては他人のことは言えません。「まず自分」です。
見直してみると意外にあるものです。手芸用の布はもうこの先を考えると使いきれない量だったし、便利と言われる調理家電も料理が苦手な私には使いこなせない無用の長物。料理上手になった気分になれるオシャレな調味料や香辛料は使いきれずに期限ぎれ…。
こうして少しずつ手放せる物が見つかり、最終的にはかなりのスペースがあくことになりました。
その結果キッチンには、夫のキャンプグッズの一部を収納することに成功。
夫の買った食品が食器棚のワークトップから消えました。
また、夫は安い食品を大量買いすることも好きなので、その収納場所も冷蔵庫・冷凍庫・パントリーそれぞれにつくることができ、以前はあふれがちだったものの指定席を確保できたことで、夫のものを捨てずともすっきりした空間にすることができました。
●リビングがきれいになると、自然と夫が片づけるように
これにはうれしいおまけ効果もあり、家族の共有空間であるキッチンやリビングが片づいてキレイになると、夫に協力的な態度が見られるようになりました。
以前はその辺りに置きっ放しにしていたカギやお財布、脱ぎっ放しにしていた上着などをリビングから自室に行くときに持って行ってくれるようになり、「夫あるある」の散らかる悩みが解消されました。
「片づけはうつる」と言われますが、わが夫にもうつったようです。
●マキシマリストがいても快適な暮らしをつくる上で大切なこと
どちらかと言うと夫はマキシマリストで私はミニマリスト。夫婦として一緒に暮らすにはうまくいかないように思えるかもしれないですが、それぞれ快適な空間で暮らしたいという想いは同じ。
どちらがいい・悪いではなく、相手の価値観を受け入れ尊重することが、快適な暮らしをつくる上で大切なことであると思っています。
●教えてくれた人
【尾花美奈子さん】
ライフオーガナイザー、親・子の片づけインストラクター。片づけが苦手なワーキングマザーやこどもの立場に立った、楽で早く片づく収納のアドバイスやセミナーを実施。ブログ「片づけられない家族とのスマートシンプル空間
」を日々更新