石川瑠華と共にダブル主演を務めた金子大地

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 俳優の金子大地が5日、渋谷区の WHITE CINE QUINTO で行われた映画『猿楽町で会いましょう』の公開記念舞台あいさつに出席し、ヒロイン役の石川瑠華との共演を振り返った。

 本作は渋谷を舞台に、駆け出しのフォトグラファーの小山田修司(金子)と、純朴そうに見えて嘘だらけの読者モデル・田中ユカ(石川)の夢と欲望が交錯するラブストーリー。この日は金子と石川のほか、共演者の柳俊太郎、前野健太、本作のメガホンを取った児山隆監督も登壇した。

 前日、登壇予定がなかった初日舞台あいさつにサプライズ登壇した金子と石川は、その理由をそれぞれ聞かれ、「初日は何が何でも行きたいと思っていたので」(金子)、「わたしも行きたいという気持ちがあったのと監督におめでとうが言いたくて」(石川)と話すなど、本作の公開に対しての強い思いがそうさせたとのこと。

 金子は自身が演じた小山田について、「脚本を読んだ時に純粋だけど未完成でまだ(フォトグラファーとして)自分の撮りたいものも定まっていない人という感じに思えた。とにかく余裕のない男を意識して演じました」と役づくりについて語る。さらに、「児山組のスタッフの皆さんがとにかく熱を持って撮影に臨んでいて、一つ一つ大切にワンカット撮っている感じがして幸せだった」と述べ、その上で劇中少しずつ変化していく小山田の心情についても「撮影は2週間で、毎日毎日が濃かった印象がありました。自分もそんな中にあって自然と(小山田として)変わっていけたなって思いました」と回顧。

 また、石川の印象について「すごく魅力的な表情をされる女優さん」と明かすと、「お芝居をしていても、こういう反応するんだっていう驚きが毎回あった。楽しかったです」と共演者やスタッフとの思い出話を嬉しそうに振り返った。

 石川も同様に本作の撮影を懐かしそうに振り返り、演じたユカについては「行動だけを追っていくと、悪いことしかしなくて、脚本だけ読んだらあまり好きにはなれなかった」と当初の印象などを告白。「脚本を俯瞰で読むと善悪をつけて読んでしまうので、それをせず、できるだけユカに寄り添ってあげようと思いながら演じました」といい、「無垢な状態で、何にでも反応できるようにと心がけていました。ユカはいいところもあれば悪いところもあって幅広い。自分と一致する部分もあった」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『猿楽町で会いましょう』は WHITE CINE QUINTO、シネ・リーブル池袋ほかにて全国順次公開中