個人情報バレる? 免許証の12桁の数字で何が分かる? 意外と知らない数字に隠された秘密とは

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12桁の免許証番号に隠された意味と理由

 免許証には12桁の番号が記載されていますが、この数字は単に割り振られたわけではなく、それぞれの数字に意味があります。では、その意味とはいったい何なのでしょうか。

運転免許証の12桁に隠された免許証番号の意味とは?

 運転免許証を見ると、上から順に、氏名、本籍、住所、交付年月日と並んでおり、さらに運転条件が記載された広いスペースの下に、例えば「第639012345621号(編集部作成)」といった12桁の番号が示された欄があります。

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 この12桁の番号が免許証番号です。本人確認するときにもっとも重要な部分ですが、日常では使用する機会はほとんどないため、この番号を詳細に覚えている人はそれほど多くないでしょう。

 しかし、この番号はランダムな数字の羅列ではなく、それぞれに意味があります。

 最初の2桁は、初めて運転免許証の交付を受けた都道府県のコード番号を表しています。

 運転免許証を交付する各都道府県の公安委員会には、それぞれコード番号が規定されており、北海道地方は「10-14」 、東北地方は「20-25」 、関東地方は「30-43」、東海・甲信越地方は「46-55」 、近畿地方は「60-65」 、中国地方は「70-74」 、四国地方は「80-83」 、九州・沖縄地方は「90-97」となっています。

 前述の番号のとおり、最初の2桁が「63」の場合、兵庫県のコード番号を示していることから、この免許証の持ち主が最初に運転免許証の交付を受けたのが兵庫県だということがわかります。

 免許証の更新の際に、ほかの県で更新をしたり、住所変更をしたりしても、この番号は変わりません。

 3桁目と4桁目の数字は、免許をはじめて交付された年(西暦)の下2桁を表しています。

 例えば免許証番号の3桁目と4桁目が「90」なら1990年、「00」なら2000年に、最初に運転免許証の交付を受けたということがわかります。

 ここまでの免許証番号4桁で「第639012345621号」の免許証の持ち主が、1990年に兵庫県で最初に免許の交付を受けたことになります。

 続いて5桁目から10桁目の6桁の番号は、各都道府県の公安委員会が管理するための管理番号となっています。

 この数字は、個人を特定するための番号となるため、詳細は公表されていません。

 11桁目は、「チェックディジット(検査数字)」という入力ミスを確認するための数字となります。

 偽造された番号の場合には、この番号と適合しないと偽造であることがわかるようです。

 そして、最後の12桁目は再発行の回数を累計で表示しています。

 免許証を紛失したり盗難被害にあった際には、免許証の再交付を受けることになりますが、そうすると再交付された免許証番号の末尾が「1」となり、その後再交付の回数に応じて数字が大きくなります。

 この数字は免許証の更新をおこなっても、免許証を所持している限り生涯にわたってリセットされずに、累計の再発行回数が記載されます。

 ただし、紛失や盗難で再発行を受けた場合のみの番号であり、免許証が折れたり傷ついいてしまって再発行することになる場合にはカウントされません。

 このような理由が12桁の数字にこめられているので、例にあげた「第639012345621号」の運転免許証を所有する運転者は、1990年に兵庫県で最初に免許の交付を受け、一度再交付を受けた人間であることが分かるのです。

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 運転免許証は、いうまでもなく個人情報を多く含む重要書類です。

 住所氏名生年月日や容貌はもちろんですが、運転免許証番号によって、人となりまで推測されてしまうこともあるので注意が必要です。