チキンが見えなくなるほどにタルタルソースがたっぷりと! | 食楽web

 東京のJR新宿駅南口を出て徒歩3分ほどの場所にある新宿サザンテラス内に、宮崎県のアンテナショップ『新宿みやざき館 KONNE』があります。宮崎産の焼酎や菓子、工芸品などがズラリと並ぶ店内は、見ているだけで楽しくなります。

『宮崎風土 くわんね Quwanne』の店内。宮崎県産の飫肥杉(おびすぎ)を使った店内は温かみがあって落ち着けます

 この2階にあるのが宮崎の郷土料理を楽しめる『宮崎風土 くわんね Quwanne』です。こちらで味わえるのが、宮崎名物のひとつ、チキン南蛮。からあげグランプリ・チキン南蛮部門で金賞も受賞している逸品とのこと。さっそく食べに行ってきましたので、ご紹介しましょう。

本場のチキン南蛮の味わいはいかに?

「宮崎県産若鶏のチキン南蛮」(1320円)。付け合わせにも宮崎の料理が多数

 ランチタイムの「チキン南蛮定食」は、宮崎産若鶏を使用しています。チキン南蛮といえばタルタルソースが命。こちらの定食、出てきた瞬間、タルタルの量にビックリするはず。タルタルソースがかかっている、というよりも、タルタルの中にチキンが浮かんでいる、と言ったほうがいいかもしれません。チキンがほとんど見えなくなるほどにたっぷりで、チキン南蛮好きならテンションUP間違いありません。

 まずはタルタルソースをひと口いただきます。卵に玉ねぎのほか、ピクルス(レリッシュ)、パセリなどを使用しているそうです。吟味された素材をふんだんに使っているんですね。クリーミーで、卵のプチプチした食感がいい。濃厚なのに、さっぱりした後味です。

主役の鶏肉をタルタルソースと甘酢が盛り立てます。肉の断面に出てくる肉汁にタルタルソースをつけて食べるのがオススメ

 そしていよいよ、このタルタルソースを浴びるようにかぶったチキン。衣がしっとりとやわらかく、肉の旨みがしみ込んでいるような風味。そして香ばしさもちゃんと感じます。肉はフワトロ系の食感。肉汁もたっぷりで、甘酢とタルタルソースがうまく絡んで、舌の上でとろけるような美味しさに。

 歯を立てなくても、肉が溶けていきそうです。断面からは肉汁がしっかりとにじみ出てくるので、そこにタルタルソースをつけて食べるのがオススメ。肉とタルタルの旨みがダイレクトにミックスされ、味がグンとよくなります。

 チキン南蛮なので、揚げた後に甘酢をくぐらせているわけですが、酸味は控えめで、フルーティーな甘みがかすかに感じられる程度。この甘酢には宮崎の「リンゴ印ソースウスター」を隠し味的に加えているとのこと。さっぱりしていながら深みのある味わいが特徴のソースです。

切り干し大根をマヨネーズ、明太子と和えた小鉢も絶品

 全体的に、肉、タルタルソース、甘酢のバランスが絶妙。主役の肉を、タルタルソースと甘酢がしっかり盛り立てている、そんな印象です。なんのかんのと言いながら、あっという間に完食。予想通り、タルタルソースが少し余ってしまいましたが、これを付け合わせの野菜につけて食べるのも美味しかったです。ちなみにキュウリとミニトマトはもちろん宮崎産です。

 ところで店名にある「くわんね」。宮崎の方言で「どうぞ食べてください」という意味があるそうです。新宿駅からほど近い場所にあって、アクセスも至便。宮崎名物の冷や汁や宮崎牛なども味わえます。ぜひ、本場の宮崎県の味を堪能しに行ってみてください。

●SHOP INFO

店名:宮崎風土 くわんね Quwanne

住:東京都渋谷区代々木2-2-1 新宿サザンテラス 新宿みやざき館 KONNE 内
TEL:03-5308-5200
営:11:00~15:30(15:00LO)
  17:00~20:00(19:00LO)
休:年末年始(KONNE に準じた定休あり)

※緊急事態宣言中の営業については直接店舗にお問い合わせください

●著者プロフィール

松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。