「小室さん、法律にこだわりすぎ」弁護士たちからのアドバイス「答案を書いても解決しないよ」
秋篠宮家の長女・眞子さまとの婚約が内定している小室圭さん。このほど、母親の金銭トラブルについて説明する長文の文書を公表したものの、世間の反応はかんばしくない。
弁護士ドットコムが、登録弁護士から募集した見解を見ても、「弁護士なら普通は書かない内容」など厳しい評価が多い。
意外なことに、法律の専門家である弁護士の大多数は「小室さんが法律にこだわりすぎている」という意見で一致している。
「むしろ法律家を目指す者だからこそ、法律の枠組みにとらわれることなく、皇族に連なる者として道徳的に恥ずかしくない解決法を考えるべきだった」
いったいどういうことなのか。現役弁護士から小室さんへの「アドバイス」を紹介したい。
●9割が文書を「評価しない」
弁護士ドットコムは4月16日から21日にかけて、小室圭さんの文書公表についての見解を募集。登録弁護士31人からの回答が寄せられた。
文書については、およそ9割が「評価しない」。また全体のおよそ8割が、金銭トラブルは解決しないとの見方を示した。
具体的には、「ボタンの掛け違いが進みすぎたので、もう挽回は厳しい」「相手の気持ちを考えない交渉はあり得ない」というものだ。
●「返すべき義理は返す」法律ではなく人間性の問題
文書について自由意見を募ったところ、次のようなコメントが寄せられた。
「紛争の実態によっては、法的な解決手法が必ずしも最善とはいえない」
「法律万能主義では何事も解決しない。法律を駆使すれば解決は遠のくことを思い知ったのではないか」
弁護士は、法律の専門家であるとともに、紛争を現実的に解決する「トラブルシューター」「実務家」でもある。
そうした見地からすれば、一連の対応は「悪手」で、公表された文書も現実離れした「答案」に過ぎないと言うことなのだろう。
「多くの国民は、金員の交付が貸付けか、贈与かといった法的議論ではなく、小室さん母子の元婚約者に対する忘恩行為を批判している」
「法的な判断、解決が求められている場面ではない。ご自分の正当性を主張するのではなく、思いやり、徳の高さを見せるべきだった」
など、法律論に拘泥するあまり、方向性を誤ったという意見が多く見られる。
●皇室がらみという特殊性からは離れられない
今回のように時間が経過してから、金銭が問題になるケース自体は珍しくないのだという。だが、今回は皇室がらみだ。
「あたかも通常の民事紛争であるかのごとく錯覚し、ありきたりの攻撃防御方法をとり、しかもその経過をマスコミを通じ大々的に公表してしまうという、最もしてはならない最悪の方法をとってしまいました」
ではどうすれば良かったのか。2つの意見を紹介する。
「司法試験の受験生のように貸金だとか贈与にこだわらず、元婚約者の方が望むのであれば、お金は返還したいとすべきだった」
「金銭貸借、贈与の有無が争点だから弁護士が代理人として適切ということにはならない。皇室内外を通じて、国民的な信頼を得られる人物を仲介役として、円満かつ内々に解決すべきだった」
●結婚するには、一時金の切り離しを
なお、眞子さまと小室さんが結婚できると思うかという問いには、31人中21人が可能という見方を示した(内訳は、「金銭トラブルは解決しないが結婚できる」16人、「金銭トラブルを解決した上で、結婚できる」5人)。
「婚姻は両性の合意のみに基づいてするもの(憲法24条)なので、二人の意思に基づいて自由にすればよい」
ただし、「実務家」なので、単純に割り切れないことも踏まえている。
「とはいえ、眞子さまが結婚一時金として約1億5千万円を受け取ることを考えると、納税者の不信感を拭うのは至難の業」
「天皇家、税金が絡むことなのでここまで国民の心情を理解しない動きをすると祝福してもらうのは困難でしょう」
そうしたわけで、
「一時金を辞退することを明言してはどうか」
「婚姻前に予め寄付の意思表示をし、一時金が交付されたら全額を寄付すれば、お金に汚いというような印象も払拭されるのではないか」
など、結婚一時金を早々に切り離し、できる限り公的な要素を削っていく必要があるとのアドバイスがあった。