今月はじめの霜で県の東部を中心にナシにおよそ5億円もの被害が出たことを受け福田富一知事などが21日、被害状況を視察しました。

視察が行われたのは、那須烏山市、高根沢町、芳賀町の3つのナシ農家です。

最も被害が大きかった芳賀町では、JAはが野梨部会の佐藤昌弘部会長が福田知事に被害の状況を説明しました。

佐藤部会長によりますと、今年は3月から暖かい日が続き、例年より早くナシの花が咲きましたが、今月10日から11日にかけて霜が降りたため、本来、実になる部分が壊死したということです。

残った花に実がなったとしても、果実の表面に傷が残るなど品質の低下の心配があり、生産者は大きな打撃を受けています。

県のまとめで、今回の霜によるナシの被害は6つの市と町でおよそ5億5千万円にのぼります。

霜の農業被害としては1990年以降、4番目の規模で、ナシは去年の4月にも低温でおよそ6億円の被害が出ています。

県は、今後、咲く花に実がつくよう人工授粉などの技術指導を徹底するとしています。