日本のガラス工芸を芸術の域まで高めた3人の作家たちの作品を集めた企画展が、宇都宮市の県立美術館で17日から始まりました。

美しい色合いのガラスに光があたり、キラキラと輝いています。

館内には「吹きガラス」の工法を用いて作られた作品、およそ100点がずらりと並びます。

こちらは、日本のガラス工芸の礎を築いた岩田藤七の作品です。

ガラスといえば食器などの日用品が一般的だった昭和初期に、藤七はガラスを目で楽しむ「芸術」として製作し続けました。

特に「貝」をモチーフにした作品を多く手掛けていて、ガラス特有の透明感と鮮やかな色彩が見る人を魅了します。

一方こちらは、息子の久利の作品です。 

父親の作品とは違って、マットな質感が特徴で、金箔で施された模様が見る角度によって違った表情を見せてくれます。

久利の妻、糸子の作品には女性らしい華やかさがあり、ひとつの作品に何種類もの色を取り入れるなど、遊び心が感じられます。

これらの作品はすべて東京の町田市立博物館が所蔵しているもので、企画展初日は、博物館の担当学芸員によるギャラリートークも行われました。

この企画展は、6月27日まで開かれています。