「大手勤務の夫が″転職したい″ 年収も200万円下がります」不満の専業主婦に厳しい声相次ぐ
夫が急に「転職する」と言い出したら、妻はどう答えればいいでしょう。ガールズちゃんねるに3月下旬、「大手務め夫が転職したいと言ったら」というトピックが立ちました。トピ主は幼稚園児と乳児がいる専業主婦で、夫から突然「転職する」と告げられ、戸惑っています。
「今は大手で給料も福利厚生もいいですが、もう疲れたと。いつの間にか違う会社からオファーもらってたみたいです。年収は今より200万下がります」
家のローンがあと30年あると漏らすトピ主。「年収下がったら貯金できません」と苦境を訴えています。恐らく転職してほしくないのでしょう。(文:篠原みつき)
「そのまま働かせちゃ酷だよ」「メンタル壊れたらゼロになる」
多かったコメントは「病むくらいなら転職した方がいい」という声で「自分が頑張って働く」という妻が多数派のようでした。
「『もう疲れた』と言っているんだからそのまま働かせちゃ酷だよ。優しく夫の新しい道を応援してあげなよ」
「ご主人がこのまま働き続けてうつになったら、それこそ取り返しつかないよ。転職の意向を受け入れて、主も働きに出るしか無いね」
など夫の気持ちを優先するように諭す声が目立ちます。「メンタル壊れたらゼロになるし主さんが大黒柱で介護状態か離婚になるよマジで」といった厳しい警告もありました。
「貯金ができない」ということは、生活できないほど困窮するわけではなく、年収が下がるといっても無職になる訳ではありません。トピ主は夫の年収を明かしていませんが、400万円から200万円にというわけではないでしょう。貯金や今後の教育費は、トピ主がそのうちパートに出て「100万か200万円くらい稼ぎなさい」という意見が相次ぎました。
また中には、友人の夫が大手から転職して年収が200万下がったものの、
「転勤もなくなったし、なぁなぁの飲み会もなくなり、付き合いでしょーもない家電も買わなくてよくなって(メーカー営業でした)、年収も上がってきて大手の時に近い水準になり、結果家族の時間も増え満足してる」
といったエピソードを寄せる人も。妻の立場では、転職すると「年収の増減」ばかり気になりがちですが、働く本人のやりがいや、家族との幸せのためにワークライフバランスの兼ね合いも重要でしょう。
過労死等の労災請求件数は増加の一途
一方、やはり年収200万円ダウンは影響が大きく、「快諾はできません」と、転職を許さない人もいます。
「冷たいようですけど、子どもがいて家のローンがあって200万ダウンは、『疲れた』では通りません我が家では」
「私なら転職は踏み留まらせる。(中略)大手には二度と戻れないよ」
確かに、一度大手の待遇の良さを手放せば、どう転ぶか分からない不安は大きいものです。また、頭から反対はしないものの「年収が下がらない転職」を粘ってみるよう勧める人や、理由をじっくり聞き出した上で配置転換を希望させて収めた人もいました。「いい加減な理由なら許さない」と言う人もいて、対応はイエスかノーだけではないようです。
トピ主の夫の場合、やはり「疲れた」という状態が気になります。近年、精神障害の労災請求件数は増加し続けており、厚労省が公表した「過労死等の労災補償状況」によれば、2015年は1515件でしたが、19年には2060件に膨れ上がっています。死亡事案の多い「脳・心臓疾患の請求件数」もまた増加の一途です。うつで働けなくなることや、突然の過労死は、決して他人事ではありません。
大企業も年功序列や終身雇用が廃止されはじめ、いつまでも高収入で安定とは限りません。妻としては、自分も一緒に家計を支えることを念頭に、夫を応援する気持ちを持っていたいものです。