歩きスマホの不届き者に「正義の鉄拳」!お見舞いした駅前のヒーロー
道を歩きながらスマートフォンをいじる「歩きスマホ」。移動のすき間時間も無駄にしたくないということなのかもしれないが、あまり褒められたことではない。
画面に目を向けているせいで周囲への注意が散漫になり、結果、通行人とぶつかったり、最悪の場合は交通事故の原因ともなりかねない。ぜひとも控えたいところだ。
今回、そんな危険な歩きスマホをしている不届き者に正義の鉄拳を食らわせた「ある人物」が、ツイッターで話題になっている。
それが、こちらだ。
絶妙な位置に拳がある(以下、画像は武村勇治(@takemurayuuji)さんのツイッターより)
細身ながらも鍛え抜かれて引き締まった体に、手にはグローブ、腰にはボクシングパンツを身に着けている。そして、長く突き立っている特徴的な前髪......そう、「ある人物」とは、往年のボクシング漫画の名作「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈の銅像のことだったのだ。
歩きスマホしてた人が
— 武村勇治 (@takemurayuuji) February 22, 2021
矢吹丈のボディブローをくらってた。
歩きスマホはやめたほうがいい。 pic.twitter.com/NNPZQCPJTx
話題になっているのは、漫画家の武村勇治(@takemurayuuji)さんが2021年2月22日にツイッターで投稿した画像だ。
武村さんの一連のツイートによると、どうやら歩きスマホをしていた通行人がこの銅像に気付かずに近づいたところ、銅像の左手が通行人のお腹に当たってしまったという話のようだ。不幸な偶然だが、歩きスマホをしていた通行人の自業自得と言えるだろう。
なんとも教訓めいたこのエピソードに対し、ツイッター上では、
「ジョーのボディは強烈に効きそうですねw」
「丈の髪に目が刺さらなくてよかったです。歩きスマホ怖い!」
「その人が危ない目にあう前に矢吹丈がボディブローで気づかせてくれたんですね!」
といった声があった。また、このほかにも、
「この銅像、ぼさっと歩いているとホントに殴られますよねw」
「以前、ギリギリでかわしました」
といった体験談も寄せられていた。
この矢吹丈の銅像ってなに?
こんな感じだったらしい。これは痛そうだ......
ちなみにこちらの銅像、調べてみたところ、西武池袋線の大泉学園駅(東京都練馬区)前にあるものだ。Jタウンネットは3月1日、練馬区商工観光課観光係に詳しい話を聞いた。
取材に応じた観光係の担当者によると、2015年4月に大泉学園駅の北口ペデストリアンデッキにオープンした「大泉アニメゲート」に設置されている、5体のアニメキャラクターの銅像のうちの一体だ。矢吹丈のほかには、「鉄腕アトム」のアトム、 「銀河鉄道999」の星野鉄郎とメーテル、「うる星やつら」のラムの銅像がある。
この辺りは実は、日本最初の長編カラーアニメ「白蛇伝」製作の地であるなど、アニメとゆかりの深い街。担当者はこれらのアニメキャラクターの銅像が設置された目的を、「ジャパンアニメーション発祥の地大泉にアニメを体験できる空間を創出し、アニメを活かしたまちづくりによりまちの活性化を図ること」であるとした上で、
「大泉学園駅北口の再開発事業に伴い、大泉学園駅北口地区まちづくり懇談会からの要望や『練馬区地域共存型アニメ産業集積活性化計画』に基づき、練馬区がアニメ発祥の地であることを象徴するアニメモニュメントを設置しました」
と経緯を明かした。
大泉学園駅前では、今日もどこぞの不用心な通行人が、ジョーの「注意喚起」のボディーブローをお見舞いされているかも知れない。