Microsoftの公式ブラウザ「Microsoft Edge」は、Google ChromeやBraveなどのブラウザに採用されているChromiumをベースに開発されています。記事作成時点では、「Xbox Series X」には旧来の「EdgeHTML」を搭載したMicrosoft Edgeがインストールされていますが、新たに、Xboxシリーズ向けのChromium版Edgeが開発中であることが判明しました。

Microsoft starts testing Edge Chromium browser on Xbox - The Verge

https://www.theverge.com/2021/3/7/22318050/microsoft-edge-xbox-chromium-browser-testing

Microsoft Edgeは、Windows10に標準搭載されているMicrosoftの公式ブラウザで、開発当初はMicrosoftが独自開発したレンダリングエンジン「EdgeHTML」が搭載されていました。しかし、Microsoftは2018年12月にChromiumをベースとしたMicrosoft Edgeの開発を発表。2020年1月にはChromium版Edgeが正式公開され、2021年4月にはEdgeHTMLを搭載したレガシー版のEdgeを削除する更新プログラムの配布を予定しています。

Microsoft EdgeのChromium版への置き換えが2021年4月の更新プログラムで強制実施へ - GIGAZINE



上記のように、PCではChromium版Edgeへの置き換えが進んでいます。それに対してXboxにインストールされたEdgeは、記事作成時点では、レガシー版から変更されていません。



Microsoftは「Xbox Series X」「Xbox Series S」「Xbox Oneシリーズ」に対応するChromium版Edgeも開発。Xboxシリーズの早期アクセスプログラム「Xbox Insider Program」に参加するユーザーの内、限られたユーザーのみが招待される「アルファ スキップ アヘッド」の参加ユーザーに対して、テストバージョンを公開しました。テクノロジー関連メディアのThe Vergeの編集部員であるトム・ウォーレン氏がTwitterに投稿した画像からは、Xboxのアプリケーション一覧にChromium版Edgeのアイコンが表示されていることを確認できます。





ウォーレン氏は、「Xboxシリーズ向けのChromium版Edgeを使ってみたところ、ウェブページにメモを残せる『コレクション』や、タブの垂直配置、拡張機能のインストールといったPC向けのChromium版Edgeと同様の機能が搭載されていました。また、キーボードやマウスを使わずに、コントローラーを用いて期待通りの操作が可能でした」と、使用感を語っています。さらに、「XboxシリーズにChromiumベースのブラウザが搭載されることで、『Stadia』のようなクラウドゲームサービスが利用可能になり、『Skype』や『Discord』などのWebサービスとの互換性も向上するでしょう」と述べ、Chromium版Edgeの搭載によってゲーム体験の幅が広がることに期待を寄せています。