高タンパク・低糖質で、低価格。健康にもお財布にも優しく人気食材の鶏胸肉。でも「パサパサする」「かたくなる」「味が淡白でものたりない」など、調理が難しいと思うことありませんか?

そんな胸肉もコツさえ押さえれば、驚くほどおいしくジューシーに仕上がるんです。今回は、料理研究家の藤井恵さんに、お弁当にもおかずにもピッタリな「揚げ物」のなかから、鉄板の「から揚げ」と絶品「チーズinチキンカツ」のレシピを教えていただきました。


パサつきがちな鶏胸肉も揚げることでしっとりジューシーに

衣はサクっ中はジュワッ!パサつきゼロな鶏胸肉の揚げ物レシピ



ご飯にもお酒にも、そしてお弁当にもぴったりな揚げ物は、子どもにも大人気! 衣で水分を閉じ込め、油のコクもプラスされるので、鶏胸肉がぐんとパワーアップします。揚げたてアツアツをほおばれば、ジュワッとおいしさが広がります。


●絶対においしい、基本の鶏のから揚げ





定番のしょうゆ味のから揚げは、薄めの衣が香ばしいふわふわタイプをご紹介。
しっかり下味をつけて、卵でコーティング。衣が固まり出したら、空気に触れさせるように全体を混ぜながら、カラリと揚げれば、パサつき知らずのふっくらから揚げが完成!



【材料(4人分)】

・鶏胸肉 2〜3枚(600g)

・A[しょうゆ大さじ1と1/2 酒大さじ1 ショウガ(すりおろし)大さじ1/2 塩小さじ1/3]

・B[ゴマ油大さじ1 卵(溶きほぐす)1個 片栗粉大さじ6]

・揚げ油 適量

・サラダ菜 適量

【つくり方】

(1) 鶏肉を切る




鶏肉は大きめのひと口大のそぎ切りにする。

<ポイント>
繊維を断ち切るようにそぎ切りにして、やわらかく。皮目を下にすると切りやすい。

(2) 下味をつける




ボウルに(1)を入れてAを加え、汁気を吸い込ませるようにリズミカルにもみ込む。

<ポイント>
しっかりともみ込むことで味気と水分をプラス。

(3) 衣をつける




Bをゴマ油、卵、片栗粉の順に加えてからめる。

<ポイント>
この順番でからめると、鶏肉をしっかりコーティングして、水分を逃さずジューシーな仕上がりに。

(4) 揚げる




フライパンに揚げ油を半分の深さより少なめに注いで175℃まで熱し、(3)を入れる。強火で加熱し、表面が固まってきたら全体を混ぜながら、こんがりと色づくまで4〜5分揚げる。

<ポイント>
から揚げ同士がくっつくと衣がはがれてしまうので、間隔をあけて油に入れて。油の量は肉の頭が少し出るくらいでOK!

(5) 器に盛り、サラダ菜を添えて完成



[1人分444kcal]





●チーズinチキンカツ





厚めの衣で旨味をギュッと閉じ込めた、みんなが大好きなチーズを使った絶品メニュー。チーズのコクでおいしさも食欲もぐんとアップ!



【材料(4人分)】

・鶏胸肉 2枚(600g)

・塩コショウ 各少し

・プロセスチーズ(スライス) 8切れ(120g)

・小麦粉 適量

・A[小麦粉大さじ3 卵(溶きほぐす)1個]

・パン粉 適量

・揚げ油、ベビーリーフ 各適量

【つくり方】

(1) 鶏肉は縦半分に切り、切り口から半分にひらく。ラップに肉ひと切れをのせ、さらに上からラップをかけ、めん棒などで叩く。2倍の大きさまで広げたら、残りも同様にする。



(2) (1)に塩、コショウをふり、チーズ2切れをのせてチーズがはみ出ないように包み、空気をしっかりと抜く。同様にして計4個つくる。



(3) (2)に小麦粉をまぶし、混ぜ合わせたAをからめてパン粉をつける。



(4) 揚げ油を175℃に熱して(3)を入れ、4〜5分かけてこんがりカリッと揚げる。



(5) 器に盛り、ベリーリーフを添える。



[1人分620kcal]




<ポイント>


薄く伸ばした肉にチーズをのせたら、手前、奥、左右の順にしっかりと包む。

今回ご紹介した揚げ物レシピ以外にも「炒める」「焼く」「煮る」など、さまざまな調理法で鶏胸肉をおいしく楽しめるレシピが満載な『別冊ESSE プラスでおいしく! 鶏むね88レシピ
』(扶桑社刊)も必見です! ぜひ参考にしてみてくださいね。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【藤井 恵さん】



料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学卒業後、料理番組講師のアシスタントを経て、料理研究家に。手軽につくれて、見栄えもよい料理に定評街あり、雑誌、テレビを中心に活躍中。幅広い層から人気を集める。『藤井弁当‐お弁当はワンパターンでいい!
』が第7回料理レシピ本大賞【料理部門】準大賞を受賞。近著に『身体に優しい長生きスープ
』(扶桑社刊)、『居酒屋 ふじ井
』(永岡書店刊)などがある。