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 ああ~。今日は体が猛烈にソースの味を欲しがっている~。洋食というより、鉄板でジュージューソースが唸るやつが食べたい~。突然脳内を支配するソースへの渇望。となると選択は、お好み焼きか焼きそばの二択。う~んどっちにしよう~。

 お好み焼きの店に行くなら、誰かを誘ってワイワイ食べたいので、今回は焼きそばに決定! ということで向かったのは、御徒町にある『下町焼きそば 銀ちゃん 上野広小路店』。焼きそばの専門店として、地元の人を始め、アメ横や上野に遊びに来た人にも人気のお店です。

店内はカウンター席なので一人でも気軽にふらっと入れるのが特徴。スーツ率が高いということは、地元サラリーマンの支持高め?

 席に着き、メニューを見ると、うわっ! 今日の自分の気持ちを叶えてくれる、テンションの上がるメニュー発見。その名も「鉄板お好み焼きそば」。お好み焼きか焼きそばで迷ったけれど、これなら同時にいけるじゃん! メニューに書かれたキャッチコピーは「価値は其の包容力」。真の意味はわからないけれど、今の自分の気持ちを包んでくれたかのような、お好み焼きと焼きそばの合体、ということだと勝手に理解します!

 いわゆる王道の「鉄板ソース焼きそば」や、海鮮入りの「鉄板デラックス焼きそば」、こだわりの岩塩仕上げの「鉄板塩焼きそば」など、専門店だけあって色々な焼きそばがあるけれど、今日の気分はソース! お好み焼きまたは焼きそば! 迷いなし。鉄板お好み焼きそば、大盛りで注文です!

ソースとマヨネーズの濃厚な旨さがたまらないっ!

「鉄板お好み焼きそば」大盛り968円。ソースの茶、マヨの白、鰹節のゆらゆらが食欲をそそるっ!

 待つこと数分、目の前に出てきたのは、鉄板の上でジュージュー音を立てつつ鰹節ゆらゆら、の出来立てお好み焼きそば。そうそう、これが食べたかった~! 

 早速計測。縦14.5cm、横24cmの鉄板の皿に、高さ約10cm。重さは910g(鉄板、木の皿の重さを除く)。トッピングの目玉焼き+100円とかプラスしたらおそらく1kg突破。サイドメニューのゴハンや豚汁各152円をつけたら、1.2kgとかいっちゃうのかも。

お好み焼き部分がフタ状態となって、鉄板の熱を逃しません。だから焼きそばの熱々が継続!

 高さ10cmですが、おそらく焼きそばを土台に盛るとしたらこれが限界。すでにお好み焼きの重みで横から焼きそばがはみ出そうな勢いです。

 まずは一口! 当たり前だが、熱っ! 慌ててほおばったらいけなかった。鉄板がジュージュー音を立てているのに、ガツっと頬張っちゃ危険です。お好み焼きの部分と焼きそばを同時に持ち上げ、ちょっとだけ冷ましてから頬張ると、甘辛いソースとマヨネーズの滑らかな旨さが一体となって口の中に広がります。

中太モッチモチの麺。もやしやキャベツなど野菜のシャキシャキ感といいバランスになっている

「いわゆる広島焼きより焼きそばのボリュームが多く、麺がメインです。なので、お好み焼きと広島焼きと焼きそば、3つのいいとこ取りですね」と店長。確かに、ソースとマヨがつなぐ、いいとこ取りの一品。

 そして、今回一番衝撃だったのは、卓上にある「マスタード」。ホットドックにつけるアレ。ナゲットにつけるアレ。なんで焼きそば専門店の卓上に?

「合うんですよ!」とニッコリ微笑む店長のアドバイスを受け、ちょこっとだけつけて食べると、うわわわわ! めちゃくちゃ合うっ! むしろ、なぜ今までこれに気づかなかった、って思えるぐらい美味しい! ソースとマヨの濃厚まったり味が、マスタードの辛味で一気に華やかになります。これからは焼きそば食べる時、必ずマスタードかけるっ! 

 ということで、残り半分はマスタードをたっぷりかけて、ソース、マヨ、マスタードの三重奏を満喫。この美味しさを一度知ってしまったら後には戻れない。バーベキューとかホームパーティで焼きそばを作る時のために、マスタードひと瓶買っておかねばっ!

「カスタマイズもいろいろ可能ですよ」。日々、注文が多彩な常連さんに鍛えられているとのこと

 ちなみに、卓上にはマスタードのほか、マヨネーズ。紅生姜、ガーリックペッパー、山椒、カレーパウダーなどもあるので、様々な味変が可能。これ全部楽しむなら、普通盛りじゃ足りない。やはり大盛りにして正解です。

 ということで、味変もバンバン楽しみつつ、気づいたら完食。鉄板効果で中盤でも湯気ボワッ、最後まで温かかったのもよかった~。

「実は、焼きそばと豚汁ってすごく相性がいいんですよ」と店長。ソース味の麺と味噌汁ってなんか意外ですが。「特に、焼きそば大盛りの時は、豚汁がいいですね。普通盛りなら、ゴハンと豚汁の『豚汁セット』をお勧めします」。ちなみにゴハンはお代わりOK。焼きそばオンザライスは確かに美味しいもんなぁ。そこまで言うなら、次回は中盛りか普通盛りにして、ゴハンと豚汁のセットをつけるのも良さそう。

 突然訪れた、ソース味が無性に食べたい衝動を、想像以上の形で叶えてくれた『下町焼きそば 銀ちゃん 上野広小路店』。近い将来、ソース・マヨネーズ・マスタードへの衝動が起こりそうなほど、どハマりする美味しさでした。

(取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

店名:下町焼きそば 銀ちゃん 上野広小路店

住:東京都台東区上野3-28-7
TEL:03-5812-8015
営:11:00~21:00(L.O.)、火曜11:00~15:00
休:火曜15:00~